CC:EuropaからPacificのルール変更点
Battle Pack#2:Stalingradを読み終えた勢いで、Combat Commander:Pacificの欧州編からの差分チェックも終了。週末のYSGAにてルール確認プレイを実施することができました。
変更点については列挙するときりがないので、ルールブックp3のCC:Europe to CC:Pacific — What’s Different? から重要と思われる箇所を訳出しておきます。
CC:Europe to CC:Pacific — What’s Different? 抜粋
Casualty Track[損害トラック]-Surrenderのルールは連合軍側プレイヤーにのみ適用され、日本軍では無視される。[11.2]
#日本軍に「損害サドンデス負け」は存在しません。
Unit Stacking[ユニットのスタック]-スタック制限を超過することはできるが次の罰則を受ける:ヘクス毎に兵士アイコン7人分を越えるごとに該当ヘクスから得られるCoverが1づつ減少する。[15.2.2 & T81.3.2]
#これはかなり重大な変更で、後先を考えない決戦では人海戦術が非常に有効になりました。本ルールはCC:EのBattle Pack#2:Stalingradでも採用されています。
Postures[任務状態]-PostureにはBanzaiとInvaderが追加された。[17]
#Banzaiは日本軍イベント(Tenno Heika Banzai!)で通常の任務から切り替わるもの。手札3枚ですが全員自動回復&移動のCarge orderが使用できるようになり、除去されたユニットはTime Track上に増援として再配置されて無限に湧き続けます。Invadarは手札7枚で、主に上陸シナリオなどで使用されます。
Melee[白兵戦]-白兵戦は即座ではなく連合軍プレイヤーターンの開始時に解決される。白兵戦が発生したヘクスにはそれまでMeleeマーカーを配置して示すこと。白兵戦中のヘクスを射撃したり、そのヘクスや隣接ヘクスを砲撃の目標としてはならない。[19]
#日本軍の攻撃時にはそれほど違いはありませんが、連合軍の攻撃時には続く日本側ターンに離脱や後詰めの投入といった対応が行えることになります。こちらのルールもBP#2:Stalingradで採用されています(枢軸側ターン開始時に解決)。
Asset Denied[支援途絶]-旧Artillery Deniedに代って導入されたOrder。AD同様に敵Radioを故障させられるほか、一つの兵器を故障させたり、盤上のAircraftマーカーを除去することができる。[O23]
Asset Request[支援要請]-旧Artillery Requestに代って導入されたOrder。AR同様にRadioを修理できるほか、一つの兵器を修理したり、盤上のAircraftマーカーを活性化したり、Starshellを配置することができる。[O24]
#Jammトリガは廃止され、AD orderにより相手の任意の兵器を指定して故障させるシステムとなりました。好みの分かれそうなところですが、ルールとしてはかなりすっきりしました。また初期配置にRadioがない場合でも、ARで新たにRadioを持ってくることが可能となりました。もっともどの口径の支援が来るかはダイス次第で、国籍と時期によっては却下される場合も多々あります。
Defence Rolls[防御ロール]-Attack Totalが目標ユニットのDefence Totalの2倍以上となった場合、そのユニットは除去される。[O27.3.4a]
#Unbroken状態でも射撃で即死の可能性が導入されました。
Infiltrate[浸透]-日本軍にのみ導入された新Order。Infiltration Boxにユニットを配置したり、またそれらを盤上のSightingマーカーのヘクスに配置することができる。[O28]
#Infiltration Boxに配置された予備部隊をSightingマーカーの配置されたヘクスに登場させるか、空のInfiltration Boxに増援部隊を追加することができます。使用されたSightingマーカーは除去されますが、マーカーがすべてなくなるまでは追加の日本軍部隊がわき出てくる可能性があります。またSightingマーカーはトリガによりランダムヘクスに移動するため、連合軍は後方拠点の防備も疎かにできません。
Reconnoiter[偵察]-新order。敵ユニットにLOSを通すことができるSuppressedやBrokenではない自軍指揮官を活性化する。プレイヤーは自軍山札の一番上のカードをめくること。このカードを:山札の上に戻すか;手札に入れるか;捨て札とすることができる。[O30]
#ロール前のダイス確認に使うと強力かも?
Revive[回復]-Recoverの代わりに導入された新order。このorderではユニットは活性化されない。使用したカード記載のRevive Pointsを受け取る:1点を支払う毎に味方ユニットからSuppressedマーカー1個を除去するか、Broken状態の味方ユニットのRallyを実施することができる(ロール不要で自動的に回復する)。[O31]
#Revive Pointの幅は1-5点。ポイントを割り振れば確実に回復しますが、一斉回復は不可能になりました。Suppressedの除去も1点が必要なため、地味にSuppressが痛くなっています。またRout orderは省かれました。
Cave[洞窟]-日本軍のみ使用できる新たなFortification。Hill Crestヘクスにのみ配置される。ユニットは同ヘクス内でCaveの外か中のいずれかに位置することになる。Cave内のユニットへ、もしくはユニットからのLOSは下方向へのみ通すことができ、上方へは遮られる。Cave内のCoverは4(Aircraft、Artillary、下からのMortarに対しては8)。Caveから他のCaveへとAdvance orderにより移動することができる。[F102]
#ほとんど「宇宙の戦士」のアレニクドです(逆か)。
というわけでCC:Pにおける日本軍は、
・どこからともなく姿を現し、
・洞窟を自在に移動し、
・白兵戦の状況判断に優れ、
・損害に怯まず戦い続け、
・突然「Banzai!」と叫びながら人海突撃してくる。
という完全に他国とは異質の軍隊として描かれています。全般にゲームマスター的なギミックが使用されており、プレイ感もこれまでとは大きく異なるものでした。
ユニットの方も指揮官から分隊まで全ユニットが白兵戦ボーナスを所持していたり、射撃ダイスを2d6ではなくd*dで計算するSogeki Hei(指揮官扱い)がいたり、Emperor's Hero MifuneはSpider Hole(イベント)で盤上をワープしたりとやりたい放題。某氏には「戦後半世紀以上経ってるのに、未だに日本軍ってこんな扱いなんですね」と言われましたがいやはやまったくです。
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