GGG 6月例会:06/13

ゲームマーケット明けの今回は、持ち込みゲームを片っ端からプレイ。

Winds of Caribbean(9Joe)

Wings of Warのシステムを流用した帆船時代の戦術級海戦ゲーム。
説明もそこそこに3人プレイを2戦2敗。キャラック辛いです。

何が起きているか一目瞭然のシステムのため、プレイアビリティは極めて良好。特に装填や砲撃の可否など、特殊処理をすべて移動カードに埋め込んでしまっているのがいいですね。

これで風向きと上手・下手回しの要素があれば言うことないんですが、ルールに書き起こすと確かに面倒なことになりそう。風の要素を省くと、南北戦争くらいの装甲艦の戦いがシステムに一番マッチしているんじゃないでしょうか。ボーディングの代わりに、前方射界で衝突したとき用のラム攻撃力をつければそれらしい、とか勝手に夢がひろがります。帆船以上に人気なさそうですけど。

弾丸スナイパー（剣はじめ）

毎ラウンド全員でひとつのターゲットを狙うNaval War的射的ゲーム。もちろん得点できるのは最後に止めを差したプレイヤーですので、射撃カードの威力と弾速（プレイ順番）の駆け引きとなります。さらにダイスで決定されるターゲットの行動がランダムな順番（弾速）で割り込むため、悲喜こもごものドタバタが繰り広げられます。

今回は5人プレイで2戦2敗。人数に対してターゲット数が少なかったため、大物を仕留めるとそれで勝負が決まってしまう問題がありましたが、狙撃合戦自体は大ウケで大変盛り上がりました。

Erosion(Sierra Madre Games)

S木氏提供。American Megafauna, OriginsのPhil Eklundの手による造山運動カードゲーム。各プレイヤーが山＆麓の三角州を担当し、山の高さとため込んだ堆積物を競うという、プレイヤー視点がどうこうといった問題を軽くスルーしたゲームです。

最初に各プレイヤーは、配られた6枚の岩石カード（標高500m/枚）を並べて山の地層を形成。自分の手番に対応するカードを使用して「誰かの山を上の地層から風化させる」「誰かの山の風化した地層を崩落させる」「崩落して河にたまっている岩石カードを自分の三角州に引き込む」「カード補充のみ」のいずれかのアクションを実施します。また「風化」「崩落」させた場合は、それぞれ仕留めた枚数に応じて自分の山が隆起します。

最終的に「未風化部分の山の高さ（1VP/枚）」「三角州の堆積物（2VP/枚）」「風化部分の岩石に含まれる化石の数（3VP/枚）」が各プレイヤーの得点となります。地層の岩石に対応した「風化カード」で敵の守りを破り、「崩落カード」で崩して、「河川カード」でVPに囲い込む、というのがゲームの基本的な流れです。奪われる心配のない「三角州の堆積物(2VP)」がもっとも堅実な得点源なのですが、このための「河川」アクションのみカード補充がおこなえず、手札の巡りが悪くなります。また「化石(3VP)」は高得点ですが、山の風化部分に位置しなければ得点にならないため、常に「崩落」の危機にさらされています。※地面に露出しないと見えないので、地層に箔がつかないらしい(笑)

Sierra Madre Gamesの例によってルールの見通しが悪く、地味なテーマと相まって、ルール説明時は一同微妙感に包まれます。しかし一旦メカニズムが判明し、プレイが回り出すとこれが意外に面白い。特に「2枚目の石灰岩まで崩してくれれば、その下の2000mは『熱膨張』で貫通できます」「珪岩と玄武岩と溶結凝灰岩で積層装甲を仕込んでみました」といった、一体何をシミュレートしているのか怪しいな「風化」をめぐる駆け引きが無駄に盛り上がりました。結局4人プレイで2戦2敗。いずれもバランスよく山と三角州を育てたプレイヤーが勝利していました。

厨２病大戦（グループ乾坤一擲）

各プレイヤーは「絶対零度の使い手」「古代人の末裔」「卍解を会得」といった痛い設定を満載した超能力戦士となり、次々と登場する「魔王」を倒すことを競うカードゲーム。プレイ中にも痛い設定が後付けされ、キャラクターの能力は際限なく上昇してゆきます。しかしあまりに強力になると、「魔王」を倒しても世界のバランスが崩壊。キャラクターの能力はリセットされ、転生して一からやり直しになるという危険を秘めています。こういうバカゲーム好きなんです……。

5人プレイで1戦1敗。プレイヤーの能力と、「必殺技」の効果がいまひとつ噛み合っておらず、プレイ感は少々大味。設定はもう少し小出しにするべきだったかと反省。