D14:Walk on the Wild Side:GCS10/31
先日のElusive Victoryのプレイ時に「B-52の登場するシナリオもプレイしてみたい」という話題になったため、Downtawnのシナリオブックを眺めてみました。
このうちB-52が登場するシナリオはD10,D14,D16のみ。ただしD10はミニキャンペーン中のミッション、D16は67編隊(うちB-52が36編隊108機)が登場する超大型シナリオということで、残るD14をS木氏とプレイしてみました。
Elusive Victoryの発売当初からプレイのお相手をいただいているS木氏ですが、実はDowntownを対戦したのはミニシナリオのD19のみ。レギュラーサイズのシナリオ対戦するのは今回が初めてになります。D14も大概なシナリオなのですが、Elusive Victoryは散々プレイしてるので、まあ問題なかろうということでプレイを強行してみます。
(それどころかプレイ中はこちらがルールミスを結構指摘される有様……)
D14:Walk on the Wild Side, 1972/12/18, Downtown (GMT Games)
Hanoi爆撃に初めてB-52が投入された戦闘を再現する夜間爆撃シナリオ。B-52D/G型合わせて16編隊48機が登場します。またD16と並んでF-111Aが登場する貴重なシナリオでもあります。担当はDRV側をS木氏が、USAFをN村です。
今回のUSAF側の任務は、Hanoi近郊で夜間戦闘機部隊が配備されている3箇所の飛行場と、Kinh No物資集積所(目標3個)、Yen Vien操車場(目標2個)の計8目標の爆撃。これを16編隊(3機編成)のB-52と、露払いとして8機のF-111Aが攻撃します。加えて米軍のストライクパッケージですので、ジャミング、CAP、SEADの各編隊がこれを支援する重厚な布陣です。
・F-111A
ゲームは8機のF-111Aによる超低空侵攻からスタート。本シナリオがDowntown初登場となるF-111Aですが、空対空兵装は搭載していないものの、F-4に倍する搭載能力(6.0)と、B-52に匹敵する精度(+3)の爆撃照準機を搭載し、夜間超低空侵攻能力を備えた恐るべき存在です。この高性能を反映してか、1ユニット4機編成というこれまでの爆撃編隊のセオリーを無視して、1編隊1機づつの計8編隊という編成で登場します。
今回は期待に違わず、夜間戦闘用のMiG-21MFの待機する各飛行場への爆撃に成功。DRV側戦闘機隊の離陸を阻止します。損害はイベントの対空砲による軽損害1機のみので、全機帰還にも成功します。
・BUFF侵攻
F-111部隊の攻撃と前後して、B-52本隊が侵入を開始。帰還するF-111とすれ違うように隊列が侵入してきます。B-52は機動性皆無ですが、D型1機あたり30.0爆撃力、3機編隊で最大コラム(90)に達する桁違いの爆撃力をもつ怪物です。また高空を飛行するため、高々度飛行中はすべてのAAA/Fire Canを無視できるという特別ルールが適用されます。従って戦闘機かSAMでしか対抗できず、飛行場を制圧された今回のDRVは、SAMのみでこれに挑むことになります。
ちなみに新型のはずのB-52Gは1機あたり7.0爆撃力。ジャミング能力も劣り、D型に比べると微妙なレーティングとなっています。
・Lock On After Launch
不気味に沈黙を守っていたSAMでしたが、B-52の爆撃直前に次々と活性化。SEAD部隊の目標となることを防ぐため、B-52を至近距離まで引き寄せたのちに、徹底した発射後ロックオン(LOAL)戦術でのSAM攻撃が開始されます。期待固有のジャミング能力を過信し、大型機に対するバーンスルー距離の延長ルールを失念していたUSAF側は大いに焦ります。しかしほとんどの攻撃のロックオン状況がPartial Acquisitionだったことが幸い。命中1回の重損害1機のみでSAM攻撃を切り抜けます。
・SEAD
活性化するSAMに対し、やっと出番の回ってきたSEAD編隊は次々と突入。ARMによるSAM狩りを開始します。特に効果を発揮したのがF-105G WWが搭載していたStandard Bで、Hanoiの反対側にも届く長射程と、シャットダウンされたレーダーすら攻撃する目標記憶能力で猛威を振るいました。
対するDRV側は、SAM制圧のためSEAD部隊がHanoiに接近したところで、Fire Canによる奇襲を試みます。重厚なFire Can網に捕えられたSEAD部隊は、辛うじてこの防空圏内から離脱。以後は目標まで十分に間合いをとって、ARMのLoft発射でこれに対抗します。しかしARMを持たないF-4E部隊のみは通常爆弾でFire Canの制圧を試み、対空砲火により1機が軽損害を受けて目標への攻撃にも失敗。ARMなしでの夜間SEAD任務は無謀、という戦訓を残しました。
・結末
各目標に対し2編隊づつのB-52が割り当てられた攻撃は、夜間のレーダー爆撃といえどもさすがに強力で、最終的に3目標が破壊(T)、5目標が重損害(H)というまずまずの成果に終わります(11VP)。損害を受けた各機も帰還に成功し、被撃墜もなくUSAF側のスコアだけであれば勝利だったのですが、爆撃により生じたCollateral Damageにより大幅に減点(-5VP)。最終的な判定は不完全な任務(Inconclusive Operation)。米軍にとって厳しい結果ですが、非常にBUFF任務らしい結末に終わりました。
プレイ時間は6時間弱。登場編隊数から見ると大型のシナリオですが、設定やB-52の特性からルールの様々な部分を端折れるため、意外にスムーズに進行するシナリオでした。
というわけで、B-52を堪能したところでDowntownは一旦終了。
次回は再びElusive Victoryに復帰の予定です。
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コメント
この間は対戦、ありがとうございます。ベトナム側からすれば、用意された対空ミサイルの九割を使用したにもかかわらず撃墜機なし。あまつさえ重要施設を悉く破壊されたうえに非戦闘員にまで被害が及ぶ始末。この結果を引き分けとは…ベトナム戦争って…(涙
因みに私の戦訓は「スタBが来たら電波を切れ!」です(涙
投稿: S木 | 2010年11月 4日 (木) 20時40分
防空戦お疲れさまでした。
こちらはLOALを使ったことがなかったので、SAMの使い方は勉強になりました。
対SEADという点では脅威でしたが、補足状態が悪化して直撃が見込めないのが痛し痒しという感じですね。
実戦ではこの日は68基発射して、3機撃墜2機損傷だったとか。結構頑張ってますね。
投稿: N村 | 2010年11月 4日 (木) 23時17分