Panzer Command & GTS:YSGA11/21
The Devil's Cauldronに入れ込んで、発売以来随分プレイを重ねましたが、その原型となったPanzer Commandは未プレイだったN村です。
YSGAに来訪予定の市川丈生・assasin両氏の対戦ゲーム相談(twitter)を拝見していたところ、なにやらPanzer Commandに加えて、これまた未プレイのTank Leaderのタイトルが。これ幸いと両氏の来訪に便乗し、温故知新の80年代戦術級ゲーム会と相成りました。
両氏には横からの乱入にご対応いただき、ありがとうございました。
The Soviets Breakout: Panzer Command(Victory Games)
まずは市川氏提供のPanzer Commandから、ソ連軍の盤端突破を駆けつけた独軍が阻止するシナリオを。assasin氏ソ連軍、N村独軍でのプレイです。
ソ連側に先んじた独軍偵察大隊が突破ヘクスを確保しますが、T-34 2個中隊がオートバイ偵察中隊を蹂躙して盤外突破。続いて駆けつけた独軍戦車大隊が、ソ連軍の後続部隊を牽制して押し返します。しかし突破と偵察中隊の撃破で十分な得点を稼いだソ連軍は間合いをとって待避。ソ連軍の逃げ切りに終わりました。
続いての2戦目は、同じシナリオを市川氏作成のGTS仕様の差し替えユニットを用い、GTSルールでのプレイ。Panzer CommandからGrand Tactical Seriesへの進化を確認してみようとの試みです。
こちらでのプレイでは、チット順の綾とコマンドポイントの集中投入で、ソ連側の突破前に独軍戦車大隊が突破ヘクスを射程に収める位置に展開成功。勝手知ったるGTSということで、砲兵弾幕で目つぶしを仕掛けながら各戦車中隊が跳躍前進。逆にソ連側を押し込んで、独軍優勢の展開となりました。
というわけで、同一シナリオで両システムを比較するという、貴重な機会を得ることができました。Command/Dispatch Pointによるコマンドコントロールと、フォーメーションチットによるランダム活性化というシステムの根幹は共通でしたが、細部では着実なブラッシュアップが見られ、プレイアビリティとシミュレーション性の双方におけるゲームシステムの進化が感じられました。
特に縦隊移動と弾幕マーカーがPanzer Commandオリジナルのルールではなく、GTSで新たに導入されたルールだったことは意外な発見でした。これらと師団/フォーメーションに分かれた活性化システムの組み合わせにより、攻勢とその下準備の緩急が繰り返される点がGTSを評価しているポイントです。GTSのデザイナー、Adam Starkweatherの株が大幅にアップしました(笑)
Panzer Commandから削られたルールでは、簡略化された上に選択ルールに追いやられた照準マーカーは当然として、対砲兵射撃のルールが目を引きました。これは砲兵ユニットが視界外の敵砲兵ユニットを「目標砲兵部隊がそのヘクスで射撃を行った回数×10%」で攻撃可能となるルールです。砲撃回数の記録が面倒ですが、対砲兵戦の成功率と陣地転換の重要性を簡潔に表現した優れたルールだと思います。
などとゲームシステムの進化体験に加えて、The Devil's Cauldronではほとんど発生しない戦車同士の戦いも体験。改めてGTS Kruskへの期待も高まった対戦でした。
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