When Lions Sailed : YSGA 06/04

昨週の3人戦に続いて、YSGA でも When Lions Sailed をプレイしてきました。

When Lions Sailed : 17th Century Global Naval War - S&T#268

今回は蘭（idioten氏）、英（もっちひ氏）、西（Ｎ村）、仏（kyoi氏）での4人戦の5ターンゲーム。この日の例会では本ゲームの4人プレイがもう一卓立ち、計8名が英蘭戦争に興じるという珍しい事態に。

Ｎ村が担当したスペインは、ゲーム開始時のエリア VP では首位に立つものの、使用可能なほぼ全てのユニットが盤上に展開中。またその総数も主役の英蘭に比べると2/3程度に抑えられています。このためゲーム中に領土を拡張する余裕がほとんど無く、また薄く広がった領域は切り取り次第の草刈場状態。ひとまず刈り取られるのは既定の方針として、生命線の Manila と Vera Cruz のみを死守。特別勝利条件（終了時に勝利条件を満たしている陣営なければ勝利）を目指して、世界の調停者となる方針でプレイに挑みます。

序盤から王者ネーデルランドにアグレッシブに戦いを挑んだのは、もっちひ氏率いるイングランド。スペインとカリブ海不可侵協定を結ぶと、Recife と Gold Coast を主戦場に早くも艦隊決戦が発生します。当初は痛み分けと見えたこの戦争でしたが、ネーデルランドは圧倒的な経済力で艦隊を再建。この蘭の底力を目の当たりにしたフランスとスペインも、相次いでこの戦争に介入します。まずスペインが Treasure Fleet の出航で手薄となった Java を奪取。インド洋からも蘭艦隊を一掃し、東南アジアを聖域化します。地中海の確保を終えたフランスは、英蘭の艦隊決戦の隙を突き、欧州で主力を投入して Amsterdam を攻略。フランスに首都を封鎖されたネーデルランドは、滅亡の瀬戸際に立たされます。

そしてここでフランスは、賠償もなくネーデルランドと講和すると Amsterdam から退去。そのうえ蘭の艦隊再建資金を融資するという奇策を見せます。東南アジアを確保したスペインも、イングランドへの牽制から蘭と講和。以後も英蘭戦争は続き、毎ターン艦隊決戦が発生しておおむねイングランド優勢で戦いは続きます。しかしネーデルランドは毎ターンフランスからの融資で艦隊を再建。そしてこの借款の利子で、次第にフランスの資金は増大してゆきます。フランスのサドンデス勝利条件が「他のプレイヤーの資金を 100TP 以上上回ること」であるため、これを阻止するためスペインは蓄財に掛かりきりとなります。

そして迎えた最終ターン。英蘭戦争の影で植民地をほとんど削られなかったスペインが、依然としてエリア支配 VP ではトップを保っています。まずこれを削りつつサドンデス勝利条件を達成するべく、ついにイングランドがカリブ海のスペイン植民地への攻撃を開始します。対するスペインは、イングランド植民地への逆侵攻と略奪で反撃。イングランド艦隊の連続攻撃でスペイン艦隊は壊滅しますが、イングランドのサドンデス勝利の阻止には成功します。

最終的にスペイン＞フランス＞ネーデルランド＞イングランドの順位でゲームは終了。いずれのプレイヤーも VP では突出できず、引き分けによるスペイン勝利かと思われました。しかしネーデルランド相手の金融業で稼いだフランスが、資産2位のスペインを 100TP 以上上回り、サドンデス勝利条件を達成していることが判明。ネーデルランドを出汁に、巧妙に立ち回ったフランスの逆転勝利となりました。見事な黒幕プレイに脱帽です。

写真は最終ターン終了時。トレイの金塊はゲーム終了時のフランスの保有資金です(延べ棒 = 10TP)。

第1ターンこそ1時間程度で終了しましたが、以後は各プレイヤーとも資金が潤沢となり、全 5ターンのプレイ時間は実に 9時間ほど。もう一卓は6時間ほどで終了していましたので、フランスの介入による英蘭全面戦争のヒートアップがプレイ時間増大の原因のようです。

また勝利したフランス担当によると、サドンデス勝利を目指すと蓄財のため盤上でほとんどプレイがなくなり、あまり勝った気がしなかったとのこと。プレイタイムの問題もありますので、先日のようなフランスを除く 3人プレイの3-5ターン程度の設定が手軽にプレイできそうです。