Russian Civil War : YSGA 2011/11/05
今月の YSGA では、Ken & cedermt 両氏主催の Russian Civil War に参加。
ロシア全土を舞台に、混沌とした抗争を繰り広げてきました。
Russian Civil War - S&T#267(*)
SPI時代のゲームのリメイクだそうですが、N村自身は新旧通じて初プレイ。
革命後のロシア内戦を舞台にしたマルチゲームで、赤軍・白軍・ナショナリスト・干渉軍・無政府主義者の5勢力が登場。通常のマルチゲームなら、プレイヤーごとにそれぞれの勢力を担当するところですが、本作では各プレイヤーともランダムに分配された赤軍と白軍双方のユニットを保持してゲームを開始。革命の黒幕として赤白双方のユニットを操り、両陣営で別々にVPを獲得してゆきます。
最終的にゲームは赤軍か白軍いずれかの勝利で終了し、勝利した陣営側でもっともVPを獲得したプレイヤーの勝利となります。特に赤軍派・白軍派とプレイヤーの正体が定められているわけではないのですが、昨今の正体隠匿系マルチゲームに近い感覚のゲームです。
ちなみに残るナショナリストと干渉軍は、ゲーム中のイベントで各プレイヤーに割り当てられます(無政府主義者はNPC扱い)。
このように奇怪な構造のゲームですが、システムはプレイヤー毎にイベント-戦闘を繰り返すだけのシンプルなもの。指揮官は赤軍と白軍にのみ存在し、これらの陣営のユニットは移動・戦闘・スタックに指揮官が必要です。戦闘は同一エリアのスタック単位で攻撃・防御を行うメイアタック。AE/EX/DEしか存在しないシンプルな消耗型CRTということもあり、弱いスタックはどんどん喰われて溶けてゆきます。
今回は遠い昔にSPI版をプレイしたという syphalias 氏を除いて初プレイの4人戦。プレイ前のユニット分配はこのような結果に。
といった布陣でゲームは開始。最初に動いた cedermt派の Denikin は、遠く黒海沿岸から鉄道を伝って Ekaterinburg に乱入。N村派の赤軍を瞬殺すると、囚われの皇帝をあっさりと奪取します。このまま海路脱出させれば白軍の得点です。
この Denikin の動きに各派とも素早く反応。赤軍を動員して欧州方面への脱出路を遮断します。そして動きを封じられた Denikin の元に、N村派の Kolchak が到着。白軍有力者同士の邂逅となりましたが、この席で Denikin は赤軍(実はN村派)の送り込んだ暗殺者の凶弾に倒れます。軍と皇帝は Denikin 配下下級指揮官に引き継がれましたが、指揮能力の関係でスタックは著しく弱体化。cedermt派単独での皇帝の欧州脱出は絶望的となります。
などと皇帝をめぐる陰謀が戦われている間に、ロシア方面では赤軍(というかN村派)追い落としの陰謀が着々と進行します。cedermt派の暗殺者が Lenin を襲ったのを皮切りに、Ken派の召集した中央委員会ではN村派のパージが提議されます(いずれも失敗)。さらにはフィンランド軍(cedermt派)が Petrograd に進軍。そしてこの対策のため赤軍が Petrograd 方面に移動した隙を突き、南方から装甲列車に分乗したコサック集団(syphalias派)が Moscow に突入。Petrograd から避難していた Lenin を破り、赤軍から Moscow を奪取することに成功します。第2ターンにして早くも赤軍崩壊の危機です。
そんな赤軍の惨状を尻目に、皇帝を連れた Denikin 軍残党は沿海州からの脱出を目論んでシベリア鉄道を東進。シベリア独立派(N村派)の妨害を一つ一つ排除しながら、満州目前まで到達します。そこに再び現れたのが Kolchak 軍。同時にまたも出現した暗殺者が cedermt派を襲うと、最後の指揮官を失った旧 Denikin 軍は四散。通りがかりの Kolchak は取り残された皇帝一家を保護し、その足で Vladivostok に入城。皇帝一家を海路亡命させることに成功します。これは酷い。
皇帝一家の逃避行をよそに、赤軍の命運は尽きたかと思われたロシア中央では、大きく勢力が動きます。順当に白軍が勝利した場合、Moscow を陥落させ Lenin を抹殺した syphalias派の勝利は必至とみた cedermt派が、不本意にも赤軍側に鞍替え。配下の赤軍を投入して Moscow 奪回作戦を開始します。守る syphalias派は、白軍コサック軍団に加えて長躯ポーランドから干渉軍を投入。これにN村派も赤軍を投入し、赤白波の三つ巴の激戦が続きます。
最終的には赤軍が Moscow の奪回に成功しますが、この時点で残された赤軍は Moscow 奪回部隊と Petrograd の Trotsky のみ。ここでボロボロとなった赤軍に追い討ちをかけるべく、Petrograd に白軍の Yudenich軍(Ken派)が侵攻。この攻撃で Trotsky軍と Yudenich軍は両者壊滅(同戦力でEX)。残された有力な軍勢は Moscow の赤軍(cedermt派&N村派)とシベリアから帰還した中央アジアの Kolchak 軍のみとなります。
こうしてロシアの大地が死屍累々の荒野となったところで、ちょうど第5ターンが終了。状況的にはフィンランド軍が Petrograd を占領することが必至なため、プレイヤー判定では白軍優勢。VPではやはり、Moscow 攻防戦で Lenin 以下の赤軍首脳を仕留めた syphalias派勝利か?という状況で、時間切れのため協議終了となりました。
冒頭で紹介したように、システム面では今となっては色々とやりようがあるよな、という点も見受けられますが、内戦らしい混沌かつグタグタな状況の再現度はなかなか。特別号ということもありヘビーなゲームを予想していたのですが、実質半日でプレイ可能な軽快なゲームだったのは意外でした。Miranda お気に入りのゲームというのも納得です。
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