Spanish Treasure Ships : GGG 2012/02/12

GGG 午後の部は、引き続き S木氏と Serpents of the Sea をプレイ。

Flying Colors は年末にシリーズルールが更新されており（v2.1→v2.11b）、現在和訳の更新作業を実施中です。また実は未だに Serpents of the Seas が未プレイだったため、この機会にシリーズルールの動作確認を兼ねて動かしておきたいという魂胆です。
ちなみにシリーズルールの更新箇所はこちら（→）にまとめてありますので、お急ぎの方はリンク先をご参照下さい。

Serpents of the Seas - GMT Games(*)

というわけで SotS です。Flying Colors, Ship of the Line に続くシリーズ3作目ですが、前2作とは異なり戦列艦以外の小型艦同士の海戦を扱っているの点に特徴があります。そのため登場する艦船はすべて1/2インチカウンターで、最大が5等級フリゲート。小さい方に至っては旋回砲1門搭載の名ばかりの"Gunboat"という雑多な小型艦船が収録されています。戦場も洋上の一騎打ちから湖上の戦い（オンタリオ湖、シャンプレイン湖）と様々です。また1対1など極端に隻数の少ないシナリオ用に、"Duel"という新たな形式のシナリオも用意されています。

Spanish Treasure Ships, 5 October 1804

一戦目はほどほどの隻数での艦隊戦ができるシナリオということで、1804年の英海軍フリゲート戦隊によるスペイン財宝船団への襲撃を選択。双方4隻ずつのフリゲートが登場するシナリオです。S木氏の希望により、Ｎ村が攻める英軍側を担当します。

ちなみに原因からその後の対応まで、英海軍の酷さで帆船者にはよく知られたこの海戦の顛末はこちら（→）。ホーンブロワーやオーブリーでも使用されているエピソードです。

両軍の配置は、単縦陣のスペイン戦隊に対し、風上に本隊3隻、風下後方に1隻で挟み込む体勢の英戦隊という状況。スペイン戦隊は速度を落として全体の距離を詰めつつ、英軍本隊の帆を狙った遠距離砲戦を展開します。対する英軍本隊は、スペイン側の先頭を回り込んだ丁字をとることを目論みますが、悠長に前進を続ける間に旗艦 Indefatigable がチマチマと累積した索具損害で落後。このままでは丁字どころではないと、英軍本隊は一気にスペイン戦隊との距離を詰めた同航戦を挑みます。

さすがにカロネード大好きな英艦の近距離砲火は強烈で、スペイン旗艦 Medea の船足が急落。負傷した Bustamente 提督は風下に転舵し、英本隊との距離を開きます。もちろん英軍もスペイン艦の反撃に対して無傷では済まず、当初から損傷していた Indefatigable のマストが倒壊。Moore 提督も負傷します。これでとばっちりを受けたのが、逃げる Medea への射線を塞ぐことになったスペイン4番艦の Clara で、漂流する Indefatigable から腹いせの連打を受け、数ターンで沈没してしまいます。

なおも乗艦を移して戦闘を続行を試みる Moore 提督は、Medusa にスペイン艦隊への突入を指示。風上から急追した Medusa は、Medea にマスト倒壊の痛打を与えます。しかし突如変わった風向きに、漂流する Medea と衝突。一転してスペイン艦からの乗り込みを受ける立場に陥ります。Medusa 命からがら離脱には成功したものの、敵戦隊の中で集中砲火を受け、Medea といずれの船体が先に潰されるかというチキンレースに。そんな中 Medusa からの一弾で Medea 艦上に火災が発生。次第に燃え広がる火災はついに弾薬庫に達し、両軍の見守る中 Medea が Bustamente 提督もろとも爆沈（財宝が……）。士気損失したスペイン側の投了で英軍勝利となりました。プレイ時間は3時間ほど。

戦列艦同士の戦いと比較すると、耐久力も低いですが火力も低いため、攻める側は腰をすえて切り込まなければ決定打を出せない印象です。ただ一旦損傷面に裏返ると戦闘不能判定までほんの僅かですので、乱戦に入ると展開は早いです。またマーカー乗せまくりゲームのため、マーカーと同サイズの1/2カウンターでは非常にプレイしづらいのが難点でしょうか。

といったところで、2戦目へと続きます。