Market Garden : YSGA 2012/09/01
今月も所用のため、YSGA は午後のみ参加。
syphalias, FORGER 両氏をお誘いし、Battle Command Series から Market Garden をプレイしてきました。
Market Garden - Worthington Games(→)
FORGER 氏提供。Anzio/Cassino に続く Battle Command Series の第2弾で、イタリア戦線セットだった前作に対して Mercury/Market Garden の空挺セットとなります。
ゲームシステムはオーソドックスな作戦級。ZOC なしメイアタック、戦車以外は敵ユニット隣接で停止、ステップ損害の差分が退却/前進ヘクス数、といったあてりで基本システムの説明はほぼ完了です。シークエンスも単純な移動/戦闘で、4インパルスで1ターンという程度で至って普通。作戦級のプレイ経験があれば、口頭説明で即プレイできるレベルです。
今回プレイした Market Garden は、師団~連隊ユニットでタイトル通りマーケットガーデン作戦全体(最大10日)をプレイするもの。よくある本作戦のゲームとは異なり、通常であれば独軍の盤外移動エリア扱いの東西両側面も広く収録しているのが特徴です。このため側面をカバーする英軍第7および第8軍団も登場します。
勝敗は第30軍団が Arnhem まで打通に成功するか、都市と橋の占領によるVPが一定値に達すればサドンデス。ちなみにVP判定であれば Arnhem の占領は必須ではありませんが、その場合はライン南岸の全拠点占領に相当するVPが必要となります。
今回は独軍を FORGER 氏、連合軍マーケット部隊を syphalias 氏、同ガーデン部隊をN村が担当しての3人戦。緒戦のマーケット部隊は Arnhem および Nijmegen の占領に成功する幸先のよいスタート。ガーデン部隊も独軍の最初の戦線を突破すると、東西側面を掃討しながら第101空挺師団と接触をはたします。
続く第2ターン、引き続き快調に進撃を続けるガーデン部隊と、米軍空挺が独軍守備隊を東西で各個に撃破。Nijmegen 以南をほぼ手中に収めます。対して北部では、第9SS戦車師団の到着した独軍が、Arnhem での反撃を開始。市内の空挺をたたき出し、郊外の空挺堡に包囲することに成功します。
これにより Nijmegen 対岸に装甲偵察大隊スタック、さらに Arnhem 市内には第9SS主力と二重の障壁が出現。困った連合軍は、Veghel 西方に進出していた第101空挺師団に北上を要請。北西に迂回してワール、ラインを渡河し、Utrecht の占領を目論みます。この方面の守備隊は独軍戦闘団が1ユニットのみ。位置取りをミスした同戦闘団を一撃で撃破すると、空挺部隊は長駆 Utrecht の占領に成功。連合軍は第1空挺師団を囮にした格好でライン北岸に橋頭堡を確保。規定VPを満たし、第2ターンで連合軍勝利となりました。プレイ時間は2時間ほど。
今回は不慣れ故の事故が重なったため、序盤であっさり決着がついてしまいましたが、マーケットガーデン作戦全体を手軽にプレイできるのは高ポイント。意外にこのクラスには現役ゲームが少ないため、実は結構貴重なアイテムではないでしょうか。
| 固定リンク
「YSGA」カテゴリの記事
- Kasserine Campaign : YSGA 2016/11/13(2016.11.13)
- Invasion of South Korea : YSGA 2016/10/09(2016.10.09)
- The Sicily Campaign : YSGA 2016/09/18(2016.09.18)
- Origins & Neanderthal : YSGA 2016/07/31(2016.07.31)
- Falling Sky : YSGA 2016/07/24(2016.07.24)
「BCS(WG)」カテゴリの記事
- Market Garden : YSGA 2012/09/01(2012.09.01)
コメント
お手軽そうなのはいいですね。
テーマ的にも有名だし。
問題は対戦相手が見つかるかですね。
投稿: はつやま | 2012年9月 3日 (月) 21時28分
コメントありがとうございます。
私の周辺では、所有者2人とも対戦していますので、内輪での死蔵率は0%です(笑)。
海外マイナーメーカーということで、敬遠されることはあるかもしれませんね。
投稿: N村 | 2012年9月 3日 (月) 23時21分
かれこれ5年前YSGAに少しの間、在籍させていただいた者です。
今は、大阪でミドルアースに在籍しています。
私は最近、このゲームを入手して2度程プレイしたのですが、簡単なルールにも関わらず、疑問がありますので
教えていただきたいのですが
①私の2度のプレイも、このリプレイ記事と同様に、10ターンのゲームであるにも関わらず、2ターンで決着がついてしまう点が納得いかず(2度とも、30軍団が圧勝)、和文訳では、インパルス中に部隊は移動・戦闘の両方可能とありますが、
英文ルールには インパルス中に行える戦術行動は3種類ある。移動・戦闘・パスで移動が先でその後に戦闘とあるので、試しにインパルス中に部隊は、移動・戦闘・パスのいずれかを行えるとしてプレイしてみたら、時間進行的には10ターン
かかるかなと思えました。どちらが正しいのでしょうか?(しかし、英文ルールには、移動の後に、敵に隣接するいかなる、全ての部隊は戦闘を行えると書いてますが。。。)
②このゲームでは、ヘクス内に大河川が流れているので、渡河のルールで混乱しました。つまり、部隊が橋のない大河川ヘクスに進入した場合、南方の英軍が北方に渡河できない、または北方の独軍が南方へ渡河できないことは理解でき、管理可能ですが、一旦渡河した後に、
後のインパルスに大河川ヘスクに存在する部隊が、大河のどちら側にいるのか管理できずに、故意または過失で、橋のない大河を渡河するようなムーブをしてしまう懸念を感じました。ローカルルールで、ユニットの向きをヘクスサイドで大河のどちらにいるかを明示することで
区別しました。なかなかメンドくさかったんですけど、仕方ないのでしょうか。
投稿: KI61 | 2014年3月 8日 (土) 01時25分
コメントありがとうございます。
私自身はこのゲームを所持しておらず、プレイも1年半前のこの一回のみ(和訳未見)ですので、本作についてはKI61さんの方が詳しいのではないかと思います。ご指摘内容に付け加えることはほとんどありません。
インパルス中に各ユニットが可能な行動は、ルール原文(4.1.1)でも「インパルスごとにいずれかのアクション」という限定がありません。記述通り、移動に続けて戦闘が可能と解釈するのが自然ではないかと思います。(ルールv1.1)
ルールの正しさがゲームバランスに必ずしも結びつかないのは、ご存じのとおりディペロップ不足のウォーゲーム業界ではままあることです。これは切り離して考えることでしょう。
2ターンで終了してしまった件については、この時のプレイでは諸般の事情で早々に撤収したため、感想戦もほどほどで「初プレイだからこんなものだろう」と流しておりました。毎回そうなってしまったとなると、ゲームバランスに問題がありそうですね。
また河川に関しては、へクス内に障害地形を配置してしまったデザインの構造問題ですので、へクスサイド地形にマップを改訂するしか根本的な解決策は無いと思います。ご指摘のような問題点が発生しますので、個人的には嫌いなデザインです。
余談ですが本作に関するBoardGameGeekでのコメントでは、マップ、ルールに曖昧な点が多いこと、連合軍が有利なことが指摘されています。Hearts and Mindsを訳した経験でも、Worthington Gamesのルールライティングの正確さにはあまりいい印象がありません。
以上、お役にたてず申し訳ありません。
投稿: N村 | 2014年3月 8日 (土) 20時45分
ご返信ありがとうございます。
やはり、そうなんですね。このゲームで2ターンは、16回の移動、戦闘できて
しまいますから、とても10ターンのプレイは、不可能ですね。
それと、へクス内の河川は、ダメですよね。 つたない英作文でメーカーにクレイムしてみます。
メーカーからの返信ありましたら、また書き込みます。
投稿: KI61 | 2014年3月12日 (水) 06時30分