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BIOS-High Frontier(High Frontier era) : GGG 2013/06/09

というわけで、先日のYSGAに引き続き、今週のGGGではBIOS: Origin延長戦のHigh Frontier編を開催。
中生代からスタートした地球史も、ついに地球上を脱出。土星圏まで到達する宇宙時代を迎えました。

BIOS-High Frontier (High Frontier era) - Sierra Madre Games()

 

今回のゲーム仕様は、最新ルール()に今秋発売予定の新エキスパンション、High Frontier Colonization Living Rule()掲載のエラッタを追加。これにBIOS: Originsのルールを適用しました。この最新エラッタ分については訳出してありますので、気になる方はこちらへ()。Colonizationとの整合をはかる部分が大半ですが、Outpostの増加と戦争中のFaction Privilege制限に関する変更などが目新しいところです。

 

 

◆Origins→High Frontier変換

 

まずは先の記事()のように、Originsの文明をHigh Frontierの各勢力に変換するとともに、初期手札等のセットアップを実施します。また今回のプレイでは、Origins編で核技術が開発される前に宇宙時代に突入しゲームが終了してしまったため、最初の選挙イベントが発生するまではReactorカードがゲームに登場しないという制限があります。実はこれが結構重大な縛りで、一部勢力はこれに苦しめられることになります。

 

一番手はOrigins編勝者のDino-croc翼竜人(forger氏)。飛行人特性の乗員重量を生かすべく、ESAとソーラーセイルを選択します。続くTwo-tusker海豹人(N村)は、こちらも乗員重量低減のためUNを選択。全海洋から小柄な飛行士を募ります。また初期スラスターとして通常なら無難なVASIMRを選択しましたが、これは後述のように痛恨の選択ミス。最後のTwo-tusker海豹人(S木氏)は、NASAを選択すると肝心のスラスターには興味を示さず、航路の検討に入るという不可解な動きを見せます。

 

 

◆大西洋宇宙機関(ASA)

 

まず最初に宇宙に飛び出したのは、初期ボーナスでソーラーセイルとロボノーツのセットを抜かりなく確保した翼竜人。火星へと有人セイルを飛翔させると、あっさりとPhobosの探査に成功。地球への帰還にも成功し、Any Site ReturnのGloryも獲得します。いきなり地球至近でアクセスが容易なPhobosに翼竜人の拠点が出現したことは、夜行人と海豹人を焦らせます。しかし翼竜人は続く工場建設でのプレイミスもあり、その後の発展は失速。2番目の拠点探査の途上で時間切れとなり、10VPで終了します。

 

 

◆アメリカ航空宇宙局(NASA)

 

続いて宇宙に飛び出したのは夜行人。なんとNASA乗員カードのみのロケットで、Nysa族のHerthaに到達します。Herthaの水資源[3]に対して乗員カードのISRU値は[4]ですので、これは通常なら無意味かつ無謀な行為です。しかし夜行人は、中生代に獲得していた赤外線視力により地中活動に優れ、乗員のISRU値を[3]とする特殊能力を持ちます。Hertha自体の探査には失敗したものの、この特殊能力により数年にわたるISRU推進剤補給を繰り返し、満載まで燃料を補充。そしてこの孤独な任務を終え地球に帰還するかと思われた夜行人クルーでしたが、離陸したロケットが目指したのは、なんと土星圏。呆気にとられる翼竜人と海豹人を尻目に、フライバイと大気減速を駆使して無事Titanに着陸します。

 

Titanで再びISRU推進剤補給を実施した夜行人クルーは、内側軌道のRheaへと到着。以下飛び石伝いに推進剤補給を繰り返し、10年以上の歳月をかけて最内縁のJanusまで到達します。さらに途中のTitan kraken mare, Rhea, Dione, Enceladus, Mimasでそれぞれ資源を発見しており、工場こそ建築できなかったもののV資源3箇所の領有に成功。土星探査で宇宙への関心が高まった時流に乗り、Space Tourismの宇宙ベンチャーを達成します。またこの2回オペレーションのボーナスにより、土星圏の探査は加速してゆきます。

 

Bios_hf_2013060904a

 

というわけで、明らかにおかしい土星圏の図。写真では撤去されていますが、実際はEnceladusも調査済みです。

 

さらにもともと総合VPは夜行人がトップでしたので、もうひとつ宇宙ベンチャーを達成さえすれば、まったく工場を建設しなくともサドンデス終了条件による勝ち逃げが可能であることが判明します。残念ながら土星圏では残るベンチャーが達成できなかったため、夜行人クルーは内衛星からふたたび推進剤補給を繰り返し、土星圏を離脱。20年以上にわたる探査行を終え、無事地球へと帰還します。Enceladusの探査によるScience Return Gloryのオマケつきです。

 

 

◆国際海豹連盟宇宙開発局(USSA)

 

今回の3種族の中で、もっとも出遅れたのが海豹人。初期スラスターとしてVASIMRを確保したものの、Reactorなしでサポートカード(のサポートカード)を確保するのは困難であることが判明(迂闊!)。ロケットを発進させる算段がまったく立たないまま、最初の1サイクルが終了してしまいます。結局VASIMRの実用化を断念した海豹人は、ミサイルロボノーツ(MET Steamer)をメインスラスターとする方針に転換。Deimosを経由してようやくVesta族に至り、Eichsfeldiaの探査に成功します。またそうこうしている間にReactorも解禁され、技術的迷走をくりひろげた海豹は涙目です。

 

とはいえ一旦小惑星帯に拠点が確保されると、あとは暇にあかせてため込んだパテント資産がフル回転を開始。1ミッションごとに黒カードを入れ替え、ピーキーなセッティングで最適化された探査機を次々と投入。工場建設により一気にVPを詰めてきます。ちなみにEichsfeldiaを探査した海豹人クルーは、水槽ごと帰還するのが面倒なので、そのまま現地に残留しコロニーを作成。小惑星上の生け簀から、Vesta族の開発を監督していました。

 

 

◆宇宙ベンチャー対小惑星開発

 

この間に、土星遠征隊を地球に帰還させた夜行人は、新たなベンチャー達成を目指して第2次探査隊の準備を進めます。そしてProject Orionセットの確保に成功した夜行人は、核パルス推進を煌めかせながら、今後は木星へと出発。わずか1ターンでGanymede Memphis Faculaに着陸し、S資源を確保します。S資源ベンチャー達成まであと1箇所です。

 

Bios_hf_2013060905a

 

この夜行人第2次探査隊の素早い動きに、長期戦を目論んでいたUSSAは短期戦に方針を転換。Vestaに続いて手近なUnitaの探査に成功すると、即座に工場資材を展開して工場数サドンデス条件を電撃的に達成。夜行人のベンチャー達成に2ターン先行し、宇宙時代はUSSAの勝利に終わりました。やはり宇宙時代には無重力環境に適応した水中人類こそ相応しい、という順当な結果と思われます(そうか?)。

 

今回のプレイ時間は3時間強。High Frontier編もOrigins編による初期ブーストがあったため、プレイ時間としてはショートゲーム相当というところでした。

 

 

◆最終集計

 

というわけで、2日間3ゲームにわたる地球史・文明史ゲームもようやく終了。最終的な得点は以下のような結果に:[BIOS編]+[Origins編]+[High Frontier編]=[VP合計]

 

Two-tusker海豹人[C]→[UN] 30 + 16 + 33 = 69VP
Dog-face夜行人[H]→[NASA] 40 + 09 + 18 = 68VP
Dino-croc翼竜人[P]→[ESA] 18 + 22 + 10 = 50VP

 

各時代の覇者は陸棲夜行性哺乳類(中生代)→翼竜人(文明時代)→海豹人(宇宙時代)と入れ替わりつつ、最終的な勝者は僅差で海豹人の手に帰しました。意図せずしてVestaの生け簀(コロニー1VP)が勝敗を分けた格好です。

 

 

感想戦としては、時代ごとにリセットされた別ゲームをプレイするとはいえ、思った以上に古い時代の選択が尾を引いたことが挙げられました。特に中生代に獲得した [N]遺伝子が土星探査につながるとは、各プレイヤーとも驚愕の展開でした(笑)。この点は連結ルールが意図通りの結果を生んだものと言えるでしょう。

 

対して前回も書きましたように、時代ごとの得点配分や、下位プレイヤーが巻き返すギミックが用意されていないのは困ったところです。マルチなので上位を叩けと言いたいところですが、Sierra Madre Gamesの芸風として各ゲームとも環境と戦うマルチプレイ・ソロゲームの要素が大きいのが難しいところです。

 

またやはりもう少しまともな地上戦もやりたいね、という話もありましたので、再プレイは望むところ。新たな爬虫類の参入をお待ちしております。人柱の両氏も、連戦おつきあいありがとうございました。

 

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