Cuba Libre : GCS 2013/09/27,28
今月のゲームサークル坂戸には、COINシリーズ期待の新作、Cuba Libreを投入。
「ワンナイト人狼」と「人狼村の革命!」を間にはさみ、土日あわせて3戦をプレイしてきました。
Cuba Libre : GMT Games(→)
コロンビア麻薬戦争を扱ったAndean Abyssに続くCOINシリーズ第2弾。今回の舞台はキューバ革命で、バチスタ政権キューバ政府(Government), カストロ派の7月26日運動(26July), 反共革命評議会(Directorio), シンジケート(Syndicate)の各勢力が登場。左右ゲリラがバチスタ政権打倒を競う中で、カジノを開いては蓄財に励む犯罪組織という、勝利条件も手段も異なる四つ巴の戦いが繰り広げられます。
COINシリーズのシステムについては、旧作Andean Abyssで紹介しましたので、そちらを参照(→)。本作でもいくつかのオペレーション、特殊能力が差し替えられているほかは、ほぼ前作同様のルールが用いられています。このため今回は各派閥のオペレーション、特殊能力のサマリーのみ和訳を作成し、ルール差分のみを確認してプレイに挑みましたが、支障なくプレイすることができました。
また本作はAndean Abyssや、同時発売のシリーズ第3弾A Distant Plainと比べてマップサイズは半分。デッキ枚数も2/3に縮小されているほか、ルール自体も若干簡素化。COINシリーズの入門編といった趣です。
とはいえコロンビアの半分どころか、東西方向にほぼ一次元のキューバ島マップには、機動の余地がなくてゲームとしてどうなの?という疑念ありました。しかし元々盤上を動き回るようなシステムではないため、実際のプレイではさほど違和感はなし。むしろCOINシステムのキモであるカード選択のジレンマに集中できる事から、Abyss経験者からは「こっちが先に出ていればプレイしやすかった」との声も上がりました。
プレイバランスの面では、今回のプレイでは毎回終盤には各派閥が勝利ラインの前後に集まる団子状態。この点はAUCに厳しいバランスだったAndean Abyssからは、大きな改善です。むしろ接戦しすぎてプロパガンダ直前の1,2点の変動の影響が大きく、当事者以外のキングメーカーが発生しやすいことが問題にあげられました。
期待のシリーズかつプレイも容易なことから、今回は土日あわせて計3戦をプレイ。気になるプレイ時間は、シリーズ初体験者を含む2戦がそれぞれ5時間(最終判定と第3プロパガンダ)、全員経験者でのプレイが2時間半(第3プロパガンダ)といったところ。また今回はターン毎に英文カードの読み込み、説明をしながらのプレイでしたため、このあたりを整備すればフルで3時間程度のプレイ時間に収まりそうな感触です。
途上国でのCOIN作戦というテーマから、相変わらず人を選ぶゲームではありますが、前作が気に入ったゲーマーであれば手軽な同シリーズ作品として、また重厚なAbyssに手を出しそこねていた方にはシリーズ入門用として、それぞれお勧めできるゲームでした。
そして次はフルサイズのA Distant Plainが控えていますので、COINファンにはうれしい悲鳴が続きます。
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