American Megafauna : 平日会 2014/10/23
珍しく休みのかち合ったForeigner氏と、平日会を開催。
弥生美術館で「鋼の超技巧画報 髙荷義之展」(→)を鑑賞した後に、まずは最近同氏と進めているSierra Madre Games温故知新会から。
余談ですが、髙荷義之氏ボックスアートのツクダ社「クメン内乱」。実は原画の左半分で、実際は右半分に大きくキリコが描かれていたことが判明。縦長にトリミングするためとはいえ、惜しいことをするものです。
American Megafauna - Sierra Madre Games(→)
中生代から新生代にかけて、爬虫類・哺乳類の進化と生存競争を再現するマルチゲーム。1997年に初版が、2006年に第2版が出版されたのち、2011年にBios: Megafaunaとしてリメイクされました。今回使用したのは2006年版です。
写真のように、北アメリカ大陸マップ上に変動する生態系カードを配置し、さらに各プレイヤー4種まで担当できる生物種毎に管理シート上でDNAを管理するなど、コンポーネントは大仰です。またこの生態系の管理には、それなりに手間がかかります。
そしてゲーム中にプレイヤーの決断が反映されるのは、DNAカードのオークションと、獲得したカードの発動タイミング、および生物種ごとの食性(肉食・装飾)とサイズの変動のみ。盤上移動のルールも存在しますが、生物種の持つDNAから、移動できるニッチはほぼ自動的に決まります。
反面、生物の進化や生態系のちょっとした変化から、玉突き的に北アメリカ全土の生態系を巻き込む壮大なピタゴラスイッチを実演してみせるのが本作の魅力であり、本来の教育ゲームとしての目的でもあります。例えば「ある地域で高所に葉をつける高木が優勢になった」というイベントの結果、低木に依存していた草食種が絶滅。空白となった生態系に、首の長い夜行性の草食種が進出。現地の大型肉食種は夜行性がなく、この新たな獲物に対応できずに絶滅。代わって小型で非力ながら、夜行性を持っていた小型の肉食種が、この首長草食種を獲物とするニッチに進出、といった具合です。
リメイク版のBios Megafaunaでは、生態系が簡略化されオークションにもひねりが加わり、ゲームとしてはかなり改善しています。しかし引き換えとしてピタゴラスイッチのダイナミックさも簡略化されており、このあたりは痛し痒しといったところです。
この意思決定はシンプルで、一見複雑に見える盤面はほとんど自動処理。ただしテーマに関心があれば、この自動処理部分の見せ方が楽しい、というのがPhil Eklund作品の特徴であり、評価の別れる部分でもあります。独特の太陽系マップのHigh Frontier(2010)もこの系統で、比較的一般受けしたPax Porfiriana(2012)が現状では異色作になります。
今回はこの辺の機微をわかった2人プレイで、2時間ほどでインストから三畳紀~新生代までを完遂。久しぶりのピタゴラスイッチが楽しく、得点集計を忘れていたため勝敗は不明ですが、凶暴な野犬に追われて海に逃げ込んでおりました。
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