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Third Lebanon War : GGG 2014/12/14

今月のGGGでのメインゲームには、Foreigner氏が差し替えカウンターを完成させた第3次レバノン戦争をプレイ。

The Next War in Lebanon(Revised Game) - Modern War#13()

Foreigner氏提供のModern War誌13号付録。レバノン南部におけるイスラエルとヒズボラの間の「次の戦争」を扱う作戦級仮想戦ウォーゲーム。デザイナーは11号のGreek Civil Warに引き続きBrian Trainです。

Next War in Lebanon, redux()

Brian Trainの前作Greek Civil Warでは、DG社ディペロッパーによるデザイナーの意図せぬルール改訂により、Trainが自身のブログで「デザイナー版」ルールを公開する騒ぎとなりました。この問題は今回も再燃しており、詳しくは上記のTrainブログへ。結局今回もTrainが”A Free Revised Game”と称する、オリジナル版ルールとカウンターのセットを公開。こちらに差し替えてのプレイが可能となりました。しかしその後、同ブログにはDG社ディペロッパーのEric Harveyの反論コメントもあり、事態は混迷を極めています。

ちなみにクロノノーツゲームで公開されている本作の和訳はModern War誌掲載のDG版ルール、Trainブログ(およびBoardGameGeek)で公開されている和訳は上記のデザイナー版ルールとなっていますのでご注意ください(和訳者は同一。いつもお世話になります)。和訳者のコメントにもあるように、ルールの完成度から言ってデザイナー版がお勧めなのですが、今回はカウンター(両面印刷)の差し替えもあるのが難儀なところです。ちなみに当会ではエラッタ対応状況やデザイナーの意思を尊重し、デザイナー版でのプレイを実施。というわけで、以下はデザイナー版の仕様となります。

Mw13_tnwil_2014121402a

前置きが長くなりましたが、ゲームスケールは実質エリア式の巨大へクスマップに、旅団・大隊ユニット、半日~数日ターンといったことろ。システムはBCT Command: Kandahar(MCS Group)で使用したスタッフコマンド・システムを採用。これは自軍ターンの最後に管理(J-1), 情報(J-2), 作戦(J-3)などアクションに対応した「統合作戦チット」を陣営のC2値まで選択し、翌ターンのおおまかな作戦をプロット。翌自軍ターンにはこれを任意の順番でプレイするというシステムです。

またユニットは正規軍部隊を表す通常型と、非正規部隊の非通常型に分かれています。このうち非通常型ユニットは裏面の潜伏状態で配置され、J-2アクションにより発見されるまで攻撃を受けることがありません。また通常型ユニットは、移動可能で戦闘力(J-3値)の高い集結モードと、移動できず戦力も低下しますが、情報力(J-2値)の高い散開モードの二つのモードを持ちます。加えて通常型ユニットは、司令部のもとに複数のユニットがスタックする「タスクフォース」を編成することができます。アクションはユニットまたはタスクフォース単位で実施され、タスクフォースでは戦闘力や索敵力も合計されますので、適切に編成された正規軍は極めて強力です。またヒズボラに通常型ユニットは存在しませんが、イベントの結果によりシリア軍やイラク軍正規部隊が介入してくる可能性があります。

こうしたユニット設定から、本ゲームにおける典型的なヘクス制圧作戦は次のように実施されます。ヒズボラ側の全ユニットは非通常型ユニットであるため、レバノン南部にダミーをまじえて裏返しで配置されています。イスラエル側は航空偵察(J-2アクション)で発見するか、または情報力の高い特殊部隊ユニットが戦術移動(J-3)により侵入。戦術情報収集(J-2)により敵ユニットを発見します。こうしてヒズボラ部隊を発見したところで、戦闘力の高い装甲ユニットを集めたタスクフォース(集結モード)で戦術移動により侵入。火力に物を言わせた攻撃(J-3)でヒズボラ部隊を撃破します。

しかし航空偵察の成功率の低い都市部や、特殊部隊が利用できない場合、比較的情報力の高い軽歩兵を中心とするタスクフォースを編成。戦術移動で目的地に進入したのちに、掃討作戦のためモード変更(J-1)を実施。分散モードで情報力を高めて、戦術情報収集で敵ユニットを発見する必要があります。さらに発見後は、分散モードで低下した戦力のまま攻撃を実施するか、攻撃のため再び集結モードに戻るか、面倒な選択を迫られます。

ちなみにファイアパワー式CRTにより、戦闘結果はステップロス数で与えられます。そして結果が敵部隊のステップ数を上回った場合には、「副次的損害」が発生。お楽しみイベントロールが実施されます。また都市部での戦闘では、結果の如何を問わずに副次的損害が発生します。

対するヒズボラ側は、イスラエル側が侵入したタイミングで待ち伏せ(J-3)により機先を制したり、攻撃を回避(J-2)して潜伏状態に戻るなどのアクションで抵抗。また守備隊としてタスクフォースから分遣された単独ユニットへの攻撃や、各種ロケット部隊によるイスラエル本土への攻撃により抵抗します。

最終的な勝敗はVP制で、ヒズボラ側は支配エリアとイスラエル軍の損害、およびイスラエル本土インフラに対するロケット攻撃により得点。対するイスラエル側は支配エリアに加えて、秘密裏に選択した戦略方針により副次的損害(対価値戦略)、またはヒズボラ部隊の損害(対兵力戦略)により得点します。


Third Lebanon War (201?)

今回はメインシナリオの仮想戦、第3次レバノン戦争をプレイ。シナリオはもう一本、第2次レバノン戦争が収録されています。

Foreigner氏担当のイスラエル軍は、国境付近の待ち伏せ攻撃を撃退した後、Tyreへと侵攻。同地に潜伏し、イスラエル本土を攻撃するヒズボラ短距離ロケット部隊の撃破を目論見ます。しかしTyreを制圧する前に、イベントによりシリアが秘密裏に紛争へと介入。対地ミサイル部隊をヒズボラに提供し、シリア国内の聖域からイスラエル軍後方部隊へのミサイル攻撃を繰り返します。

Mw13_tnwil_2014121404a

これに対し、イスラエル軍はシリア国内に特殊部隊を投入。しかし国境付近で撃破されたヒズボラ部隊がシリアで再建され、こちらの警戒が厳しくなると戦略を転換。国境付近からヒズボラ部隊を各個に撃破し、次第に戦線を押し上げます。最終的にヒズボラの巣窟である都市部を避けて、半数近いへクスをイスラエル軍が制圧したところでゲーム終了。全20ターン(イベントで14ターンに短縮)のプレイ時間は3時間ほど。ユニット/タスクフォース単位のアクションで、毎ターンの手数はさほど多くないため、テンポの良いゲームでした。

もっとも正規軍ユニットは4ステップかつ2モードを持つため、損害やモード変換で頻繁にカウンターを入れ替えねばならず、正規軍主体のイスラエル軍の管理は大変そうでした。

ゲームの勝敗の方は、ミサイル攻撃によるイスラエル軍後方部隊の損害が響き、ヒズボラの辛勝。もっともヒズボラ側に有利なルールミスがあったため、これを加味すればまずまずのバランスでした。発売当初は巨大へクスの見た目でいまひとつ食指が伸びなかったのですが、プレイしてみるとスタッフコマンド・システムを活用した意外な拾い物。これでカウンター差し替えが無ければ……と悔やまれます。

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