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ゼータの鼓動 : 平日会 2015/08/13

お盆休みの秋葉原にて、アニメウォーゲーム史の狭間に沈んだ旧作を5連戦。

「ゼータの鼓動」ツクダホビー()

Foreigner氏提供ですが、実は同氏も初プレイとのこと。以前に「興味はあるんだけどプレイしたことがないゲーム」の話題で挙がり、今回の対戦となりました。ところで「ゼータの鼓動」と「Sign of Z(サイン・オブ・ゼータ)」のどちらが正式名称なんでしょうか?

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当時多数出版されていた、「機動戦士Zガンダム」を題材にした1ユニットMS1機の戦術級ゲームのひとつ。ただし「ガンダム戦史」へとつながるプロットシステム、コマンドコントロールの要素を持ち込んだ「ダカール」系、簡易な入門用「ファーストステップ」系のいずれとも異なる独特のシステムを採用。Zガンダムに登場したすべてのモビルスーツを収録し、比較的簡易なシステムで、宇宙戦、地上戦の双方をプレイ可能、というのが売り文句でした。

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というわけでゲームシステムですが、シークエンスは回復、先攻決定、先攻側移動、先攻側攻撃、後攻側攻撃、損害同時適用、以下入れ替えて後攻側ターンというプロット不要の交互移動。

戦闘面では、命中班定表の横軸に「機体のレベル差」、縦軸に「パイロットのレベル差」を当てはめ、該当する値以下が出れば命中。続けて損害判定表の「火力-装甲」のコラムでロールして被害を判定するというシンプルなもの。距離による火力減衰が存在するくらいで修正値がほとんどなく、該当コラムを参照してダイスをロールするだけですので、パイロットと機体性能をそれぞれ別個に扱う割に、プレイアビリティは非常に高いです。

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機体レベル、パイロットの体力、気力のそれぞれを削る損害管理が少々面倒ですが、手負いのユニットはマーカーの山になる前におおむね撃破されますので、まぁ許容範囲です。また機体とパイロットの損害が別に管理されますので、「機体は無事だが中の人はダウン」といった事態も発生します。

また同一へクスでの格闘戦の場合、同じ命中判定表で横軸に「彼我の機体&パイロットのレベルの差」、縦軸に「彼我の気力&体力の差」を適用して命中を判定します。機体や練度に劣っていても、気迫で押し切れるのはアニメらしい面白いアイデアです。

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このようになかなか見所のあるシステムなのですが、いろいろとディペロップが甘いのが残念なところ。特に量産機の移動力が2-3ヘクスにも関わらず、15ヘクス前後が有効射程に設定されているのが困ったところ。これでは側背面に回り込む余地が少なく、正面からの打ち合いに終始してしまいます。

またエース機と量産機の隔絶も極端です。例えば上記のような量産機の移動力に対し、エース機の移動力は初期のリックディアスでも4, 終盤の可変機では10ヘクス以上に達するものも少なくありません。もっとも量産機とエース機を組み合わせてプレイした場合、この性能差から「エース機が強行突入して敵編隊をかき回し、遠距離から量産機が援護する」という展開が発生しますので、こうした演出面を含めたレーティングの可能性はあります。多数機体を扱う前提の軽いシステムですので、特性の異なる機体を積極的に混ぜた方が面白い展開になりました。

というわけで、練習戦と途中来場のHA氏を交えた3人戦を含め、3時間ほどで量産機から可変MS、ファンネルまで飛ばして5連戦。個人的にはファーストステップ系より好みなシステムでしたので、ディペロップ不足と随所の校正不足が惜しまれるゲームでした。

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