2016年Ｎ村的ベストウォーゲーム

今年も恒例の「2016年Ｎ村的ベストウォーゲーム」の時期がやってまいりました。
選考対象は例によって「2016年に初めてプレイしたゲーム」です。
過去分はこちらから→「年間ベスト」

The Greatest Day : Sword, Juno, and Gold - MMP(→)

初プレイは2015年の歳末でしたが、ベストゲーム選出後ということで2016年分にノミネート。
Grand Tactical Seriesの第4弾にして、ノルマンディー3部作英連邦軍編。
巨大なコンポーネントに、シナリオはミニマップからキャンペーンまで全18本のシナリオを収録。さらにThe Devil's Cauldronで好評だったシナリオ専用マップも復活し、価格相応の至れり尽くせりの内容でした。
2016年は猿遊会向けの出し物とした事もあり、練習やら何やらでプレイ回数も9回に達しました。

しかしながらGrand Tactical Seriesについては、メインデザイナーのAdam StarkweatherのMMPからCompass Gamesへの移籍、そしてGTS改めCompany Scale Systemとしての新作がアナウンスされたばかり。残されたMMPサイドのGTS作品とは、一貫したシリーズ展開が危ぶまれる情況です。2017年も悪い意味で目の離せない展開となってしまいました。

Falling Sky: The Gallic Revolt Against Caesar - GMT Games(→)

COINシリーズ第6弾は、オリジナルデザイナーであるVolko Ruhnkeの親子共作として登場。
時代が古代に移ったとはいえ、植民地の住民感情と本国の議会対策に悩まされる政府軍と、現地反乱勢力の対決というシチュエーションは、まさにCOINシステムのテーマとする対反乱作戦。
初の古代戦テーマではありますが、COINシステムの各要素が巧みにアレンジされた、期待にたがわぬCOIN版「ガリア戦記」となりました。

Sicily II - MMP(→)

"Sicily: Triumph and Folly"(2000)のリメイクとなるOperational Combat Series最新作。
コンパクトにまとめられたOCS入門作かと思いきや、フルマップ1枚におさめられたシチリア島で、密度の高い陸海空の三軍共同作戦が戦われる重厚な内容。特に両軍が激しく激突する航空作戦は、他のシリーズ作品では見られない本作ならではの魅力です。
また本作については、内輪ではキャンペーンゲームの構想が持ち上がっており、2017年も引き続きプレイに取り組む予定です。

◆次点作

ベスト3に続く次点は、久しぶりにBerg節を堪能した「Pax Romana」、「シエラマドレ版Here I Stand」とでもいうべき魅力的な内容ながら相変わらず酷いルールライティングで大幅減点の「Pax Renaissance」、例によってウォーゲーム枠に入れるのは躊躇われるもののシミュレーションゲームとしては大変魅力的な「Bios Genesis」が続きます。

◆2017年課題作

このところ魅力的な新作情報が相次いで大変に悩ましいところですが、最新の対テロ戦争アイテム「Labyrinth: The Awakening, 2010 ? ?」、COIN新作から「Colonial Twilight」、遅延1年を超えましたの「High Frontier 3rd」、積み木の現代市街戦「Urban Operations」、これぞThe Gamersという「Last Blitzkrieg」といったあたりが期待のアイテムです。

というわけで、2017年もよろしくお願いいたします。