Greenland 3rd & Neanderthal 2nd : GGG 2018/11/11

恒例の扁桃炎（今季2回目）で半月ほどサークル出席を自重していたのですが、ようやく回復してきたこの週末に、シエラマドレ新版2作をGGGに投入してきました。
ちなみに今季新作のPax Emancipationも本来なら先月中に到着していたはずでしたが、地元配送局で行方不明により調査回答待ち。まさか国内で郵便事故に巻き込まれるとは。

写真は新旧版勢ぞろい。最新版はいずれも大きさ同じで嵩が増しています。

Greenland 3rd - Sierra Madre Games (→)

ヴァイキングことノース人と、イヌイット系のチューレ人がグリーンランドに植民した11世紀から、チューレ人の一人勝ちに終わった15世紀まで。先住民族チューニット人(ドーセット文化人)を加えた三つ巴のグリーンランド開拓・抗争史を扱ったカードゲームの第3版。

第3版は第2版の内容をベースに、ごく少数が頒布されていた第4の部族バリアント「海のサーミ人」を同梱。またキューブ駒をミープル駒に、薄いディスクを厚めのコイン状トークンに変更するなど、主にコンポーネントの豪華化が図られたもの。ルールは例によってダウンロード可能なリビングルールでアップデートされていますので、既存ユーザが手を出すかは「海のサーミ人」が欲しいかどうか、というところです。

問題の「海のサーミ人」の部族能力ですが、ホームランドはノース人と同じグリーンランド南部。通常は陸上狩猟であるトラッカーの能力が海上狩猟であること（シャーマンは漁労）、部族の娘の能力が「鉄の掟を牙で代用可」「ハンター3個まで再割当て可」、初期家畜（橇付きトナカイ／サーミ山羊）ありといったところです。海上狩猟で高得点トロフィーが狙えつつ、ローコスト家畜を抱えているのはなかなか使い勝手が良さそうです。

協力プレイバリアント"Nazi Greenland"

とか言いながら今回GGGメンへのテストをお願いしたのは、新たに追加された表題のバリアントシナリオ（Ｎ村は和訳ルール確認を兼ねてインスト＆進行役）。突然何を言い出したのか、というところですが、

・第二次世界大戦中に在グリーンランドのデンマーク人が組織した「北東グリーンランド犬橇パトロール隊(→)」が、1943年3月にドイツ軍の秘密気象観測所を発見し、交戦に至った。(→)
・アルミ製造の触媒となる氷晶石の世界でも希な鉱山は、ノース人が居留地を設けていたまさにその場所（イビクドゥト）に存在していた。

という故事を強引に結び付け、第二次大戦中のグリーンランドに氷晶石の秘密鉱山を建設したドイツ軍に対し、グリンランド犬橇パトロール隊がゲリラ戦を展開するという設定のシナリオです。ちなみにオリジナルの各部族がパトロール隊1チームに、部族民1駒が隊員1名、各長老が特殊技能兵に相当する、ということになっています。さらに「小説『レッド・ストーム作戦発動』にインスパイアされた」として、初期には各「部族の娘」はナチに捕らわれており、襲撃で奪回しなければならないというバカ設定。

※以下、写真のボードはPax Pamir/Pax Porfiriana用でGreenland/Neanderthalの備品ではありませんのでご注意おば。

どうも完全にノリだけで作ったらしく、バイオーム補充なし＆アルファ能力ダウンのサバイバルゲーム設定かつ、全バイオームが狩猟困難な寒期側スタート、各バイオームにワンダリングドイツ兵が出現して消耗率アップ、という三重苦のマゾ仕様。特に今回は各隊とも隊員のリクルートより女の子の救出を優先したため、次々と隊員が落伍。中盤までに4隊中1隊が壊滅し、別の1隊も残り2名という惨状に至ったため、ここまでで協議終了としました。ネタは面白いのですが、これ絶対テストプレイしてないよね？

というわけで残念な結果に終わった「グリーンランドのナチ」に続く午後は、Neanderthalを投入。

Neanderthal - Sierra Madre Games (→)

先史時代の氷河におおわれたヨーロッパを舞台に、アルカイック原人、ネアンデルタール人、クロマニヨン人の3種族によるによる生存競争と文化革命を扱ったカードゲームの第2版。

こちらはGreenland同様のコンポーネントの豪華化を除いては、初版との差異は間違い探しレベルの再販です。

シナリオについては、こちらはこちらで、マップを探索して異星人のモノリスを捜索。最終的にモノリス（複数）を見つけたバイオームで同時にハントに成功すると、モノリスが「知性化の見どころのある生物見つけましたよ！」と信号を発してゲーム終了（オーバーロード的勝利）、というバカシナリオ「異星人の干渉」が追加されています。先日ソロプレイしてみた感触は、難易度は厳しいですが一応ゲームになっていました。ちなみに「グリーンランドのナチ」と同じ作者です。

残念ながら経験者が1名しか居なかったこともあり、今回は通常ゲームの3人戦をプレイしていただきました（Ｎ村は再びインスト＆進行役）。結果は序盤から部族の娘を増やしたネアンデルタール人が、順調に脳のポータルを解放して部族社会に突入。終盤に追い上げてきたアルカイック原人（一夫一妻制）が婿ミサイルの猛攻で逆転するかに思われましたが、1VP差で逃げ切ったネアンデルタール人の勝利に終わりました。