Smolensk Campaign : 猿遊会 2018/11/17-18

2015年のOCS: Korea以来、GTS, BCSと続いてきた猿遊会の今年の出し物は、OCS新作よりSmolensk. 別段MMP/The Gamers縛りを入れているわけではないのですが、気が付けば同社の中隊～師団級が2010年代のウォーゲームライフになってしまいました。

S1, Smolensk Campaign, Smolensk: Barbarossa Derailed - MMP(→)

というわけで今回はＮ村＆FORGER氏に加え、YSGAよりKND氏＆もっちひ氏、そして遠く岐阜から駆け付けたtaku氏の5名によるSmolensk Campaignを開催。実際のところ2日間の猿遊会とはいえキャンペーン(19T)の完遂には到底時間が足りませんので、キャンペーンの体でショートキャンペーン（8T）を目指す、というプレイとなります。

担当は独軍をFORGER氏（ホト）、もっちひ氏（グデリアン）、taku氏（初日のみグデリアン北部）。ソ連軍をＮ村（北部＆兵站）とKND氏（南部）という分担。FORGER, もっちひ、Ｎ村の3名はキャンペーンを触っただけという練度ですが、YSGAで何度も本作を企画しているKND氏、ソロプレイながらキャンペーンを完遂させたtaku氏の手腕に注目が集まります。

ゲーム初日の展開は、南北VitebskとMogilevで独軍を受け止めたソ連軍に対し、中央Orshaに対する独軍の猛攻でスタート。Orshaを南北に迂回しての大包囲を予想していたソ連側に対し、taku氏率いる独軍はOrsha攻略にほぼ戦力を投入。連続する空襲とオーバーランのごり押しで、第2ターンにはOrsha市街を包囲。第3ターンには乾坤一擲の攻撃で、一撃でのOrsha攻略に成功します。後方のモスクワ街道には多数のソ連軍部隊が残されていたため、中央を突破されることこそありませんでしたが、OrshaでDnieper河の渡河点を奪われたのは痛い。ゲストの猛攻にしてやられたところで、初日のプレイは一旦終了（第3ターン表）。

続く2日目は、OrshaからDnieper南岸の大突破が焦点になるかと思われましたが、手練れの南部ソ連軍（KND氏）は、脱出していた第1自動車化師団を柱に速やかに防衛線を構築。またOrsha攻略に大量の物資を消費していたこと、独軍のエクステンダー運用が不慣れだったことが重なり、独軍中央の動きは意外に慎重。残るVitebskとMogilevの攻略が争点となります。特に逃げ遅れた部隊が全て放り込まれたMogilevには、実に9ステップにのぼるスタックの山が登場。これには「司令部使い潰していいから籠城しちゃいなよ！」と煽った北部ソ連軍も苦笑いです。

そして北部Vitebsk方面では、FORGER氏がワゴンエクステンダーを最北に投入し、Dvina北岸から市街を攻略するという奇策を披露。第4ターンにVitebskが陥落します。

※余談ですが、ここで独軍が「独軍補給源→エクステンダー→ロシアゲージ鉄道」という接続で、エクステンダーから先を標準軌にゲージ変換した場合、変換した孤立路線を独軍補給路として使用して良いのか、という疑問が持ち上がりました。ルール上は禁止されていないと思うのですが、そこで使う標準軌の車両をどうやって持ち込んだんだ？という謎現象が発生してしまうよね、という鉄道小ネタでした。

Vitebskから引いた北部ソ連軍は、こちらも攻略戦後に独軍の動きが鈍った隙に、Dnieper河沿いに防衛線を構築。ここで独軍の足が止まったことから、ソ連軍も南岸に複数の砲兵を展開することに成功。第5-6ターンにかけ、渡河を目論む独軍との間で混乱マーカーの連なる大砲撃戦が繰り広げられます。最終的にフェイントを含む4箇所にのぼる飽和攻撃を撃ち漏らし、2箇所で独軍渡河を許したところで第6ターンが終了。

同時に南部でも、粘りに粘ったMogilevが一兵残さず壊滅します。また戦線を連ねた北部に対し、南部ソ連軍は極端な拠点防御策を披露。特にSmolensk南部の小河川の直後に司令部スタックを配置し、その後方に予備スタックを配置するテクニックは参考になりました。渡河しなければならない敵は包囲しにくく、司令部架橋で味方の反撃・襲撃部隊は出撃しやすくなるわけですね。なるほど。

といったところで時刻も夕刻。翌第7ターン先攻の独軍が補給ロールを振ったところ、出目はなんと最低値のピンゾロ。これは当面の攻勢続行は不可能だろうということで、第6ターン終了で協議終了となりました。参加者の皆さん、今年もお疲れさまでした。