« Pax Transhumanity ゲームレビュー | トップページ | Pax Transhumanity : GGG 2019/12/08 »

Bios: Origins 2nd : SoGC 2019/12/07

今年最後のソフィアゲームクラブにて、Sierra Madre Gamesの2019年新作(その1)の人柱会を開催。

Bios: Origins 2nd edition - Sierra Madre Games ()

Sierra Madre Games(SMG)で初のボックスゲームあり、同社の出世作ともなったOrigins: How We Became Human (2007)のリメイク作品。また旧版でBios: Megafauna→Origins→High Frontierの連結ゲームとしてウェブ公開されていたモジュール、Bios: Originsのリメイクともなっており、今回はBios: Genesis, Bios: Megafauna 2nd, Bios:Origins 2nd, そして準備中のHigh Frontier 4Allとの連結が想定されています(生命以前から恒星間植民まで!)。

Bo2-2019120713a

本題のOriginsのスタートは約200万年前。アフリカから広まった、未だ自意識を持たないヒト族のひとつとしてゲームを開始。SMG恒例のカードが並べられたマーケットから、技術的・社会的なアイデアを購入して6分野(大地支配、エネルギー、冶金、疫学、海事、情報)のインフラを成長させるのがゲームの主な目的です。また初期のアイデアには、担当人種の脳内世界を拡張するアイデアが含まれており、これにより各プレイヤーはブレインマップ内の構成を操作。感情しか持たない初期人類は語彙・自意識を順次拡大してゆき、この自意識領域に到達しているトークンの数が、マーケットからアイデアを購入するリソースとなっています。

Bo2-2019120705a

最終的には6種のインフラを二つずつ組み合わせた文化、政治、産業の3分野でそれぞれ得点を集計。このうち自身で最も得点の高い分野を比較し、ゲームの勝敗が争われます。しかし後半に登場する哲学マトリクス上の綱引きで、世界の思想が極端な方向にぶれた場合、指定の分野では得点が無効化されてしまいます(例:哲学が「自由主義」に傾いた場合、全プレイヤーの政治分野の得点は0となる)。このため終盤戦では、自陣営の得点を伸ばすインフラの成長プレイと並行して、「デマゴーグ」アクションによる哲学マトリクスの綱引きである、相手の優位を潰すためのプロパガンダが戦われることになります。

また旧版との大きな違いとしては、上記の思想戦に加えて各時代のキー技術となるインフラの獲得方法の変更があります。旧版では必須インフラ獲得のためにマップ上を放浪して必要な資源地帯を確保し、リソースを準備して1d6のダイス判定に賭けるという少々乱暴な処理がとられていました。これが新版ではマーケットからのアイデア購入に変更され、事故によりゲームが停滞することが無くなったのが大きな改善点です。旧版の経験者からは「こんなあっさりフラグが立って良いのか?」という戸惑いもありましたが、昨今のゲームとしては妥当なところでしょう。こんな改良もあり、プレイ時間、難易度とも格段に改善されたリメイク作品となっています。

◆Basic Game

というわけで、この日は旧版ベテラン2名、うろ覚え1名、初プレイ1名というメンバーでの人柱会4人戦を開催。正直まともなプレイになるとは思っていなかったのですが、簡易版のBasic Gameということもあり、インスト込み5時間強で最終第4エポックまでを完走。中盤から東アジアと南米の都市化を進めていたデニソワ人(Y氏)が、政治点が走って逃げ切りに終わりました。ちなみにN村の担当していたネアンデルタール人は、中盤に蔓延してきたヒンズー教による混乱で欧州・中東の根拠地が半壊。この惨事からの回復に手間取り3位に終わりました。

|

« Pax Transhumanity ゲームレビュー | トップページ | Pax Transhumanity : GGG 2019/12/08 »

Origins」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Pax Transhumanity ゲームレビュー | トップページ | Pax Transhumanity : GGG 2019/12/08 »