« Strike-Counter Strike : GCS 2023/05/27 | トップページ | LC:IP, Red Tide - RBT 2023/06/03 »

Littoral Commander : GCS 2023/05/28

坂戸日曜例会では、山田洋行氏をお招きしての海兵沿岸連隊ブートキャンプを開催。

Littoral Commander: Indo-Pacific - The Dietz Foundation ()

というわけで、午前中の練習シナリオ「Meeting Engagement」でルールを確認した後に、午後の本戦として中国海軍SAGの第一列島線突破シナリオ「Luzon Pass」を開催。今回は山田洋行氏(米軍)とForger氏(中国軍)での対戦で、N村はファシリテータとして観戦させていただきました。

今回の海兵隊は、ルソン島ほぼ放棄して、主力をバブヤン諸島に展開させた要塞諸島籠城策。中国軍は水上打撃群やルソン北岸からの長距離攻撃を挑みましたが、中央のバブヤン島にG/ATORレーダーを据えた海兵隊は、重厚な防空ユニットで的確に迎撃。なかなか損害を与えられません。

Lc-2023052827a

中国側もSNS情報からの虎の子の弾道ミサイル攻撃で、海兵隊の兵站中隊を吹き飛ばすクリーンヒットを挙げましたが、航空アセットに勝る米軍が中盤から制空権を確保。縦横に展開した米軍ドローンによる情報ノード攻撃により、中国側の警戒・迎撃能力が次第に低下。比較的守備の薄い諸島北部を迂回する中国SAGに南北からのSSMが飛来し、ついに中国艦隊の防空能力も飽和。相次ぐ被弾でサブタン島近海で全艦艇が撃破され、第一列島線の突破を阻止した米軍の勝利に終わりました。

 

◆感想戦より(2023/05/29追記)

本作のゲームバランスについて、計画段階の使用したJCCの購入によるデッキビルドの効果が大きく、この組み合わせで勝敗が大きく左右される、という話題となりました。またこ購入に続くマップ上への展開も、当然ながら投入予定のJCCを見込んだ配置となります。あっさりとしたルールから感じられる以上に事前計画の比重が重く、対する実プレイは答え合わせに近いのでは?という感想です。

ひるがえってゲーム全体の構成を顧みると、ユニットを動かすシステム自体は極めてシンプル。対して各陣営はタスクフォースごとに担当者を置いたチーム戦が前提で(実は2人対戦はオプション)、事前計画ではチームごとに共同でJCCを購入し、このチーム共有の手札からJCCを使用するという格好になっています。当然ながら事前計画ではチーム全体のドクトリン共有が必要です。

こうしてみると、本作の教育ゲームとしての肝はプレイ部分ではなく、実はこの事前計画にあるのではないか?と考えるようになりました。実はJCCの効果自体はゲーム的なギミックはほとんどなく、軍事的な専門知識があればカード名から想像した通りの効果が得られます。将来戦に登場するであろうさまざまなアセットをどのように活用するのか?という問題を話し合い、簡単に運用できるサンドボックスでその効果を確認するループを回す……そんな効果を狙っているのではないか?と勝手に深読みしています。

とはいえ非ネイティブ話者が、ユニークカード100枚からデッキを選択するのが大変なことには変わりなし。みんな気分でカード選ぼうよ!(台無し)

 

◆復習メモ(2023/05/30追記)

BMDは「ballistic LRS」のみ迎撃できる(7.510)。通常のIAMDの上位互換ではない。
FTRのような「DETECT値のあるLRS」JCCは、カードの効果自体をNULLIFYやINTERCEPTでキャンセルする場合にDETECT判定を使用する(成功すればプラットフォームが撃破されLRS自体が発生しない)。撃たれたLRSを個別にINTERCEPTする場合はDETECT不要(9.06)。ここでプラットフォームのDETECTに失敗した迎撃側も、このLRSのINTERCEPTは実施可能(9.10)。母機は逃がしたがミサイルは迎撃する、というケース。
NULLIFYやINTERCEPTされたJCCは「destroy」される(9.10,9.011)。用語定義……。
「Attached JCC」は「ゲーム最初の」Planning Stageでのみアタッチできる(9.31)。シナリオ中の追加CPで購入しても配備できないので注意。
相手インパルスのNULLIFY JCCにはAP不要だが、自インパルスに使用する場合(例:JCC LRSに対するNULLIFYに対する対抗NULLIFY)は要1AP(9.41)。ここでDETECTに失敗しても1APは消費される(9.43)。
要確認:USMC67「MUX: Unmanned」をTactical Networkに対して使用する場合、INTERCEPTでは「攻撃目標が射程内」の条件を満たせないため迎撃できない?ちょっと理不尽。FTR NULLIFYは射程条件がないので問題なさそう。

 

◆今回初見のJCCカード感想(2023/05/29追記)

・中国軍
05:DF-21東風弾道ミサイル。コスト4使い捨て。BMD以外で迎撃不可能なので、敵アセットを見切ったら追加投入もアリ。上位互換(CP5)のDF-26もある。
18:H-6K爆撃機。コスト3使い捨て。6ダイスの打撃力は魅力。探知14なので航空優勢前提。
27:HQ-9B広域防空システム。コスト3配備系。中国海兵隊の防空分隊は広域防空がないのが致命的なので、陸戦主体なら必須に近い。HP+2も良い。下位互換(CP2)のHQ-16B、上位互換(CP4)のHQ-22もあるので財布と相談しながら。
89:軍事諜報。コスト1使い捨て。各60%で5枚めくれる。安価で悪くないが、見たら再度伏せるので注意。
91:AI目標識別システム:コスト3持続系。60%でデコイを無視してヒットを出せる。ダミー山を作られたら追加したい。

・米軍
17:B-2爆撃機。コスト4使い捨て。探知4で4ダイス攻撃。SEADの切り札に。中国のステルス爆撃機よりちょっと安いのがありがたい。
20:機雷:コスト3で5ヘクスに敷設。迎撃不可能な50%でヒットは悪くない。配置ヘクスは公開なので、航路誘導に。「Luzon Pass」では特別ルールで隠匿配置。
29:PrSM。コスト1配備系。射程25のLRSを追加する優れモノ。対艦シナリオなら是非。
30:G/ATORレーダー。コスト1配備系。味方全体の迎撃+4は強い。買い。
31:OSINT。コスト1使い捨て。各30%で5枚を偵察。確率は低いが安くて場所を問わないので隙間に。
48:F-22の護衛。コスト3持続系。空戦はもちろん、敵の対空ミサイルを迎撃するSEAD的能力を持つ。対地、対艦、偵察はできない空戦バカなので注意。
64:超音速無人機攻撃。コスト5使い捨て。4ダイス85%攻撃はもちろん、迎撃できるのはBMDのみかつ迎撃率40%ダウンが魅力。
66:XQ-58無人戦闘攻撃機。コスト2の継続系。安いが単体で迎撃戦闘か、ホスト機のLRS+20%と使いどころが限定されるので注意。CAPと組ませる余裕があれば。
67:MUX無人攻撃機。コスト2持続系。ドローン系なので制空権前提。CAS能力はなく、偵察&味方のLRS+20%と、敵戦術ネットワークへの攻撃という癖のある効果なので注意。敵に回すと毎ターンTNにキューブを置かれるのがウザイ。
77:EA-18G電子戦機。コスト3持続系。単体では役に立たず、味方JCCに対する攻撃を妨害するエスコートジャマーなので注意。妨害能力自体は45%ダウンと超強力。編成は計画的に。

|

« Strike-Counter Strike : GCS 2023/05/27 | トップページ | LC:IP, Red Tide - RBT 2023/06/03 »

Littoral Commander」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Strike-Counter Strike : GCS 2023/05/27 | トップページ | LC:IP, Red Tide - RBT 2023/06/03 »