日本機動部隊(ダブルブラインド) : GCS 2023/10/29
「Littoral Commander」の対戦に続いては、I氏開発中のダブルブラインド版『日本機動部隊』のテストプレイへ。
ダブルブラインド版「日本機動部隊」 国際通信社 (→)
I氏提供。空母戦ゲームとしての簡便さは評価するものの、やはり索敵の仕組みが納得がいかないという同氏によるカスタマイズ版。全体の構成を両プレイヤーが個別にマップを持つダブルブラインド式とし、問題の艦隊移動と索敵ヘクスをPCに入力して判定させるPC支援ウォーゲーム。この処理はExcel上のVBAとのこと。またダミーなしで相手の位置を推測する困難さから、索敵目標数は変更せず、索敵範囲が指定ヘクスを中心としたメガヘクスに変更されています。艦種誤認の処理も実装されているのはもちろん、索敵単位で判定が実施されるため、複数の索敵メガヘクスを重ねて精度を上げる索敵も可能となっているのが個人的には推したいアイデア。今回は発生しませんでしたが「ヘクスXから索敵Aは水上艦隊が、索敵Bは空母艦隊の報告が上がってきた」という結果もあり得るそうで、シンプルな処理でこれは面白い。
今回は珊瑚海海戦での対戦を実施。N村率いる連合軍は、初日はマップの北東隅で水上艦隊を発見したのみで迷走。当初の作戦通り、二日目の朝までに西進してルイジアード諸島の南側に進出し、日本軍侵攻部隊を待ち伏せる作戦を取ります。対するI氏日本軍は、艦種誤認した連合軍タンカー隊に航空隊が殺到。ネオショー以下を壊滅させて行方をくらまします。ちなみに連合軍が発見した水上艦隊がこの空母機動部隊で、位置と艦種から深追いしなかった連合軍の失策だったことが感想戦で判明しました。
続く二日目。西進してルイジアード諸島のサンゴ礁に到達した連合軍ヨークタウン隊に、日本軍攻撃隊が襲来。二日目の連合軍は、朝からルイジアード諸島の北側のほか、進路後方の東側遠方に索敵を放っていました。しかし日本機動部隊は、夜間に連合軍艦隊を追跡する形で、この翌朝の索敵線の内側にまですでに進出。直後に判明しましたが、2ヘクスの至近距離でヨークタウン隊を発見し攻撃隊を発進させたのこと。この第5航空戦隊全力での奇襲攻撃によりヨークタウンは撃沈され、連合軍は窮地に追い込まれます。
しかし直後の移動で、日本機動部隊の存在を知らぬ当のヨークタウン隊が、日本艦隊に向けて直進するプロットとなっていたことが判明。復讐に燃える米艦隊重巡洋艦戦隊3隻と、日本軍機動部隊との水上戦が発生します。ここで火力を空母に集中した米戦隊は、翔鶴を撃沈すると中破2隻のみで離脱に成功。翌ターンにはこの水上索敵の報告を受けたレキシントン航空隊が襲来。瑞鶴隊の迎撃をかわしての急降下爆撃に成功し、瑞鶴が中破発艦不能に。これで日本艦隊の残る航空戦力は、第5航空戦隊と同行していた祥鳳のみに。対する米艦隊は所在不明のレキシントンが健在、となったところで日本軍が投了。ひとまず検討会となりました。
この二日目昼までのプレイ時間は2時間ほど。移動先と索敵目標のヘクスをいちいち入力するのが手間といえば手間ですが、『日本機動部隊』の規模であれば許容範囲。ダブルブラインドの空母戦としては、非常にプレイアブルな仕上がりでした。ダブルブラインドゆえの出会いがしらの水上戦の可能性が高まる懸念から、今回のような昼間水上戦で高価値目標を保護するルールが必要ではないか?という問題点が挙げられましたが、懸念点はその程度。これはぜひとも熟成、公開していただきたいところです。
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