VoT, Duel for the Golan : GCS 2023/11/19
先週のGGGに続いて、ゲームサークル坂戸でも「Valley of Tears」のブートキャンプを開催。
S6.4, Duel for the Golan (Small) 1973/10/06-09, Valley of Tears - MMP (→)
今回はForger氏(イスラエル軍)をお相手に、ゴラン高原序盤戦シナリオでの対戦。開戦劈頭の攻勢から、アラブ軍が撤収するまでの4日間をプレイするシナリオで、マップ西端のヨルダン川を機甲師団が2個突破すればアラブ側のサドンデス勝利。またはシナリオ終了時のシリア軍の要衝確保数と、イスラエル空軍の損害で勝敗を判定。おおむね停戦ラインからヨルダン川までの手前、半分程度の縦深を維持できればアラブ側の判定勝利となります。
初期配置のイスラエル軍1個師団(第36機甲師団)に対し、攻めるアラブ側はシリア軍歩兵個師団3個にヘルモン山攻略用のコマンド部隊。さらに増援に機甲師団2個という布陣。またシリア歩兵師団は、最前線に前線陣地攻略の自動車化歩兵旅団、その後方に突破口拡張用の機械化歩兵旅団(T-54/55とBTR装備)という布陣。さらに後方には機甲師団が突破用の第2梯団として控えているという、完全なソ連式ドクトリン。練度に目をつぶれば必勝の布陣です。
というわけでゲーム展開の方は、最北のコマンド集団は危なげなくヘルモン山を奪取。北翼では停戦ライン背後の対戦車壕を超えた「涙の谷」での一進一退の攻防戦。そして中央では連続活性化したシリア第9歩兵師団が、初日から要衝ナフェク基地まで1マイル(ヘクス)に迫るという大突破を達成します。
しかし続く2日目、イスラエル増援の第210機甲師団が反撃を開始。航空優勢を得たイスラエル空軍の近接航空支援と阻止攻撃をバックに、シリア第9歩兵師団に対する反撃を開始。戦車戦の連続で機械化旅団を追い散らすと、瞬く間に停戦ライン付近までアラブ軍を撃退してしまいます。なんだそれ。
対するアラブ側も、南翼シリア5歩兵師団と中央第9歩兵師団の連携で、イスラエル軍両師団の境界線にふたたび突破口を穿つことに成功。ここに初日は待機に終わったシリア第1機甲師団がなだれ込み、ナフェク基地に3マイルまで押し返すとともに、第210機甲師団のMSRを遮断。イスラエル軍も北側の第36機甲師団で反撃し、ナフェク正面のBMP部隊を排除してこれ以上の突破を阻止。しかし依然として第210機甲師団の連絡線は遮断状態、というところで2日目が終了。時間切れのため、今回はここまでのプレイとなりました。
押し寄せるアラブ軍機械化部隊と、それをヒット&アウェイの戦車戦で打ち返すイスラエル軍戦車隊と、両陣営とも気の抜けない攻勢を打ち合う好シナリオ。担当したシリア軍の感想としては、ソ連式の無停止乗車攻撃のドクトリンが、戦車偏重のイスラエル軍の編制と決定的に相性が悪かったという感触です。また前回のエジプト軍、そしてシリア軍、イスラエル軍と、三者三様でまったく運用が異なるのが面白いところ。このなかではエジプト軍が一番普通の軍隊に見えてきました。
1973年10月6日、ゴラン高原。20マイル進んでヨルダン川を渡るだけの簡単なお仕事です。 pic.twitter.com/mWwOhoymgS
— N村 (@enumura) November 19, 2023
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