はるかな海へ(TAC#49):GCS04/26
先日入手した本作を、ゲームサークル坂戸にて帝王氏とプレイ。
第一次大戦初頭のドイツ海軍による地球規模での通商破壊戦を再現するゲーム。デザイナーは「地中海キャンペーン」の Martin Anderson です。そこ、引かないように。
意外とありそうでないテーマで、本作とそのS&T 版の The Far Seas(S&T#125) 以外では、最近出版された GWaS の Cruiser Warfare(AP) くらいしか思いつきません。
マップはこれまたあまり例のない、北極を中心としたもの。見栄えは好みなのですが、一部の海域エリアが非常に狭く、エリア内ボックスが盤外に追い出されています。小さめのTactisc誌折り込みサイズであることも相まって、プレイアビリティはあまり高くありません。この点は通常のメルカトル図法風のデザインを採用した S&T版の方がプレイしやすそうです。
ゲームの期間は開戦時から全9ターン。1ターンの長さは不明ですが、半月から一ヶ月程度と思われます。
ユニットは小は防護巡洋艦や仮装巡洋艦から、大は戦艦・巡洋戦艦まで1隻1ユニット。ただし欧州近海で作戦行動をとっていた艦艇をばっさりと切り捨て、外洋や植民地に派遣された艦船のみを収録しています。このためカウンターは両軍合わせても半シート程度に収まっています。もちろん大半が連合軍です。
シークエンスは独特で、インパルス毎に独軍側の1隻もしくは1戦隊の活動を下記の手順で解決します。
1. 独軍移動・任務プロット(仮装巡洋艦以外)
2. 独軍仮装巡洋艦盤上移動
3. 連合軍盤上移動
4. 独軍プロット公開・盤上移動
5. 連合軍索敵・戦闘・独軍任務解決
両軍とも一旦移動したユニットは「移動済」となり、そのターンにはそれ以上移動することができなくなります。この手順を独軍側の艦艇がすべて移動済になるまで繰り返して1ターンが終了します。
また各インパルスに索敵や戦闘に参加できるのは、同インパルスに移動を実施した艦船のみで、この縛りがかなり厳しいです。航空索敵のない時代のため索敵の成功率は低く、投入した戦隊数に比例します(基本値が1/6でエリアに投入した余分の戦隊数が修正値)。
連合軍は独艦艇の移動先エリアを予測し、その艦艇に対処可能な戦力の部隊を複数そこに送り込む必要があります。
今回のゲームですが、お相手いただいた帝王氏が独軍側を、N村が連合軍側を担当してプレイを実施しました。
独軍側は序盤から艦艇を分散させ、全艦エムデン状態で各地で猛威を振るます。インド洋・太平洋の連合軍側拠点はことごとく襲撃され、連合軍のタヒチ攻略も装甲巡洋艦コンビの来寇により頓挫。南アフリカではケープタウンを襲撃したケーニヒスベルグに感化され、ボーア人の蜂起が発生。絶妙なムーブで護衛が駆けつけたインド船団も、ニュルンベルグの奇襲により壊滅させられました。
連合軍側の明るいニュースといえば、タヒチでグナイゼナウを迎え撃ったモンカル(仏AC)の魚雷が命中してこれを撃沈したことと、ニュルンベルグを巡戦オーストラリアが捕捉して撃沈したくらい。時間切れもあり6ターンで独軍圧勝として投了としました。プレイ時間は4時間ほどです。
圧倒的な兵力を抱えながら、それを上回る守るべき海域も抱えた連合軍の苦悩を感じさせるゲームでした。逆説的ですが、この状況に対処できた英海軍の底力を実感させてくれます。この記事を書いていて、ルールを致命的に間違えていたことが判明したので、近日中に改めてプレイしてみたいアイテムです。
#独軍が移動する艦艇名をプロット前に宣言するルールを失念していました(オイ)
写真は6ターン終了時。太平洋を荒らし回り、ついにホーン岬を回ったシャルンホルストがブラジル沖に姿を現したところ。
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