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The Hell of Stalingrad:GGG02/14

Clash of Armsの2009年の新作ですが、いまひとつ影の薄かったThe Hell of Stalingrad。
本作を入手した海賊10番氏よりお誘いを受け、先日のGGGにてプレイさせていただくことができました。

The Hell of Stalingrad(CoA)

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スターリングラードの市街戦をテーマとしたカードゲーム。War in Hellシリーズの一作目とのことです。

南北4エリアに分かれた市街に、それぞれ「穀物倉庫」や「トラクター工場」といった「建物カード」がそのターンの戦場として設定されています。毎ターン独軍側が任意のエリアに部隊を投入してエリア毎に戦闘を解決。勝利できたエリアでは「建物デッキ」から新たな目標となる建物カードを引いて順次前進。こうしてエリアごとに5枚存在している「建物カード」をすべて占領するか、「建物デッキ」内に6枚含まれている「ボルガ河カード」を引くことができれば、該当エリアでボルガ河までの打通に成功したと見なされ、そのエリアでの戦闘は終了。6ターンですべてのエリアでボルガ河に到達すれば独軍の勝利となります。

肝心の戦闘システムですが、他に類を見ない独特なものとなっています。

各ターンの増援とイベントを判定した後に、独軍から先に任意のエリア(複数可)に師団に相当する部隊を表す「フォーメーションカード」を配置します。これにソ連側も「フォーメーションカード」で対応すれば実際の戦闘が開始されます。

戦闘はエリア毎に解決されます。まず戦闘のラウンド数と先行プレイヤーがカードにより決定されます。以後は交互に「コンバットカード」をプレイしてユニット投入し、ラウンドが終了するまで戦闘を実施します。

「建物カード」上で実際に戦闘を行うのは、この「コンバットカード」により投入されるユニットです。「コンバットカード」には「火災進行/歩兵3ユニット投入/敵歩兵2ユニットを除去」「歩兵2ユニット投入/敵コンバットカード1枚捨札」「味方1ユニット除去/火災消火」といった効果が記載されています。おおむねユニットは次々と投入され、次々と撃破されて死屍累々の山を築くことになります。

この「コンバットカード」は無制限にプレイできるわけではなく、該当エリアに投入した「フォーメーションカード」のリソース値が上限となります(独軍側は使用可能枚数、ソ連側はコンバットカードのコスト合計)。またカードをプレイせずにパスすると、イベントカードを適用してラウンドが進行してゆきます。

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そしてこの戦闘ラウンドが終了した後に、生き残ったユニットの多い方が勝利……ではないのが本作の恐ろしいところ。ここで実際の勝者を決定するダイスロールが改めて実施されます。問題の判定方法は、「高い目のダイスが多い方」のリスク方式一発勝負です。

肝心の振れるダイスの数は、「消耗していないフォーメーションの多い側」「生き残ったユニットが多い側」がそれぞれ1個。これに「火災の数(独のみ)」「エリアの防御値(ソ連のみ)」及び一部のコンバットカード(有名狙撃兵カードなど)の効果が加わります。

実は先に延々ユニットを削り合ったのは、この判定ダイスを得るための手段でしかありません。また使用されるダイスが増えても最大値しか判定に使用しませんので、どんな有利な状況でも出目次第ではひっくり返される可能性があります。こうして各エリア毎に勝敗を判定し、勝利したエリアの次の「建物カード」(もしくはボルガ河)を決定して1ターンが終了します。

長々と書きましたが、投入できるフォーメーション数の関係で戦闘が発生するのは各ターンに2エリア程度。戦闘ラウンドも最大4ラウンドですので、プレイ自体はテンポよく進みます。今回もインスト込み2時間強で、最終ターンまで完遂することができました。

結局ダイス一発の勝敗判定と、いつ出現するかわからないボルガ河が好みの分かれるところだと思われます。プレイ自体は大変エキサイティングで、個人的にはClash of Armsらしからぬ痛快バカゲーという印象です。しかし同システムで空母戦も作っちゃうのはどうなのよ……とは思います。

ちなみにプレイの方は、ソ連側(N村)が序盤に優位に防戦を繰り広げたものの、中盤に消耗したフォーメーションを庇って後退したところ相次いでボルガ河に到達。それでも2エリアを残して最終ターンまで引っ張りますが、独軍(海賊10番氏)がダイス数1対3をはねのけて2エリア同時攻略に成功。諦めずに攻勢を続行した独軍の勝利に終わりました。

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コメント

GGGではお疲れ様でしたっノシ

結構なネタゲームにお付き合いいただきありがとうございました[^^;
実は自分も今回が初プレイだったのでどうなることやらとは思っていたのですが、
おもったよりさくさく進むテンポのいいゲームだったですな~
(自分的にはもう少し重いものかと予想してたので)

INTERCEPT+スナイパーがだいぶ激しい感じですけど、Designerさんも
「The Game is based on both the historical fact and legend of Stalingrad.」
と言ってるくらいなのでまあいいかな、とか思ってたり。

とまれ、実はThe Fire of MIDWAYも結構楽しみに思ってる自分がいます・・・・
もし買い込んだら、また付き合ってもらうかもなので、そのときはよろしくですよ~ノシ

投稿: 海賊10番 | 2010年2月17日 (水) 20時14分

カードゲームらしからぬコンポーネントが広がる割に、動きの激しいテンポ早いゲームなのは良い意味で裏切られました。
いつもお誘いいただきありがとうございます。
またPQ-17あたりでよろしくお願いします。

The Fires of Midwayはキャンペーン4時間とか言ってますので、今度はもうちょっと重くなりそうですね。

投稿: N村 | 2010年2月17日 (水) 20時50分

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