High Frontier 3戦:GCS12/19
日曜日は今年最後のゲームサークル坂戸例会へ。
先月に引き続き、予定通り High Frontier 勉強会の開催となりました。
High Frontier(Sierra Madre Games)
朝一番で来場していたTAG氏とともに、まずはこれまでのプレイで出てきた疑問点を肴にルールを読み合わせ。
とりあえず検証のため2人で基本ゲームを数ターン進めたところで、親方日の丸氏が来場。しきり直して基本ゲーム3人戦をスタートします。オプションには拡張セットの追加マップ(木星~土星系)と、ショートゲームの初期手札ルールを使用しました。
火星圏を独占したN村(清水建設)、Ceresを拠点として小惑星帯を狙う親方日の丸氏(国連)に対し、月を押さえたTAG氏(ESA)は本ゲーム最強の Salt-Water Zubrin thruster(*) を実用化。いきなり木星圏に到達したのを皮切りに、木星の衛星を次々と工業化。他のプレイヤーを大きく引き離して勝利します。
全員ゲーム所有者で、前回からルールを読み込んできた訓練されたゲーマーだったこともあり、まずは2時間足らずで一戦終了。
2戦目は、午後に来場した風見鶏氏を加えての基本ゲーム4人戦。やはり拡張マップと初期手札ルールを使用します。
一戦目で火星独占が意外と引き合わないことを悟ったN村(清水建設)は、火星を中継点にとどめて小惑星帯外縁へ進出。しかしスラスター技術がが Photon Kite Sail(*) と Hall Effect thruster(*)しか手に入らず、ロケットの推力不足に苦しみます。
親方日の丸氏(NASA)は月に続く拠点確保に苦慮しながら、再び Ceres にET工場を建設。動きは静かでしたが、これが後々の布石となります。
TAG氏(中国)も再び木星圏に到達し、衛星に次々と領有権を打ち立てます。しかしさすがに Ponderomotive VASIMR thruster(*)では資材を運び込む余裕はなく、工場建設には至りません。しかしそこは中国、Callisto の飛行士をあっさり見捨てると小惑星帯に矛先を転じ、清水建設の領有権を奪って Encke 彗星を奪取。先の Ganymede, Callisto のV資源と合わせて宇宙ベンチャーの Space Tourism を達成。中国らしいダーティなプレイで中盤の主導権を握ります。
そして大きく出遅れたのが風見鶏氏(ESA)でしたが、小惑星 Khufu に向かった最初の探査機が幸運にも資源を発見(確率1/6)。ここに工場を建設することに成功すると、「塩水」ことSalt-Water Zubrin thruster を実用化。圧倒的な推力で、水星・火星への往復有人飛行に相次いで成功。中国を抜いて一躍トップに躍り出ます。
このESAの急成長に危機感を抱いた各勢力は、ゲーム終了を見越したせめぎ合いに突入。ここで冷徹な一手を見せたのがNASAで、Ceres のET工場で生産した He-Ar Nuclear Pumped Laser(ISRU-0) を搭載した探査機が、Koronis 小惑星群に突入して周辺小惑星を一気にレーザー探査。この一走査で見事3個のS資源を発見し、宇宙ベンチャーの Space Pharamacy もあわせて達成。最終的に中国が7個目のET工場を建設してゲームが終了しますが、最後の一手でVPを稼いだNASAが僅差で勝利を収めました(上写真)。プレイタイムは4時間弱ほど。
風見鶏氏の退場後、残ったメンバーは懲りずに拡張ゲームを導入した3戦目に突入。
拡張ゲームでは移動用の Thruster, 探査用の Robonaut, 工場建設用の Refinery に加えて、Radiator, Reactor, Generator の3種のサポートカードが追加されます。大半の基本カードには「このカードを稼働させるためには『Generator(e)』が必要」といった使用条件が記載されており、ロケット作成に必要なカードがほぼ2倍に増大。枚数の増加と組み合わせの綾で、ロケットの作成難易度が格段に上昇します。またサポートカードによってはそれ自体にも必要サポートが設定されており、場合によっては「Thruster を稼働させるための Reactor に Radiator が必要」といった恐ろしいことになります。
加えて強烈なのがバン・アレン帯をはじめとする放射線帯の通過判定と、ランダムイベントの太陽フレアの活性化で、それぞれ必要放射線防護レベルに達していないカードを問答無用で除去してしまうという恐ろしい効果があります。当初はこれらのイベントの恐ろしさがわかっておらず、ようやく組み上げて発進した各国のロケットが次々と遭難。各プレイヤーとも次第に放射線対策や、太陽の活動周期に気を配るようになります。
そのほか政治状況の変化や、お待ちかねの戦闘ルールも導入されるのですが、皆ロケットを組み上げて飛ばすので精一杯。戦闘行為にかまける余裕などありませんでした。
基本ゲームの移動のままならなさも大概でしたが、拡張ゲームはそれに輪をかけて制約が厳しく、がらっと変わったプレイ感に一同驚愕。しかしなんだかんだとぼやきながら、嬉々としてプレイを続ける訓練された勉強会メンバーでした。
とはいえプレイタイムの増大は如何ともしがたく、3時間ほどのプレイで各プレイヤーがET工場を建設し始めたところでこの日のプレイは終了。拡張ゲームのマゾ仕様を確認したところでお開きとなりました。機会があれば通しでプレイしてみたいですが、これは一日がかりのゲームになりそうです。
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