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High Frontier Interstellar : GGG 2013/08/11

他の恒星系への航海のためには、プレイヤーは高性能の恒星間推進器、ロボットの支援を受けた優秀な人間のチーム、そして巡航速度まで加速し、また目的地で減速して停止するために十分な「デカタンク」単位(通常の推進剤の10倍相当)の推進剤を確保しなければならない。
減速停止するために十分な推進剤を搭載していない場合、プレイヤーはバナールの岩盤放射線シールドの削減や、船殻の再構成、さらには最後の手段として生命維持システムの投棄などの手段により、船体の乾燥重量を削減しなければならない。またパイロットは、巨大ガス惑星や局所恒星間雲LICとヘリオポーズ境界面のバウショック、反物質推進剤を用いたビームコア型ロケット、惑星間の磁場などを駆使して、推進剤を使用することなく恒星船を減速する特殊技能を持っている。
また科学者たちは新たなアイデアを考案し、これをエンジニアたちが3D プリンターとナノ構造精錬所を用いて現実のものとする。さらに航行中にはエンジニアが流星、宇宙塵、放射線などによる損傷を絶えず修復しており、ビジネスマンが乗員たちの精神面に対するサービスと製品を供給する。さらに乗客間の結婚はストレスを和らげ、また次世代の育成にも寄与する。レイガン班は目的地の探査や地球との連絡のため、ビーム推進式の超軽量プローブを運用する。空間作業用のロボットとロボノーツは破損したラジエターの修復を担当するとともに、惑星に着陸しての探査を担当する。
しかし人間は歳をとるとともに、長年の勤務によるストレスが蓄積する。規律に欠け政治感の異なる集団が強いストレスにさらされた場合、不穏が蓄積され自身や周囲に対する危害も発生する。そして放射線は生殖障害や癌の発生を増大させ、プレイヤーの恒星船を幽霊船に変える危険を秘めている。

- High Frontier : 24.0 HIGH FRONTIER INTERSTELLAR (Solitaire)

High Frontier Interstellar - Sierra Madre Games()

Colonization gameに続く時代、世代宇宙船による恒星間探査行をテーマとしたソリティアゲーム。プレイにはウェブ公開のルール、High Frontier Colonizationのトークンとカード、および別売りのInterstellar Poster-Mapが必要です。

Interstellar Poster-Map自体はColonization発売以前から頒布されており、こちらでもAARを掲載してあります()。しかしColonization発売に伴って、ルール、マップとも改訂が入ったため、Colonizationと合わせてアップしていた和訳は公開半月であっさりと使用不能に。今回は再作成した新版和訳とマップのお披露目に、無謀にもコミケ帰りのGGGに持参してみました。

Hfi_2013081101a

写真は運搬が面倒なため縮小マップ。上のColonization Poster-Mapは話のタネに持参したもので、Interstellarのプレイには不要です。

肝心のゲームの内容は、Colonizationで登場するテラワット級スラスターと輸送船の中から、恒星船推力トライアングルstarship thrust triangleを持つカードを中心に恒星船を作成。これに選抜した乗員および植民者、ロボット、ロボノーツが乗り込んで太陽系を出発。以後は1ターン12年の航海中に訪れる様々な危機を、冒頭のように各クルーの専門技能を駆使して切り抜けてゆくます。最終的に首尾よく発見できた居住可能惑星にたどり着ければミッション成功で、到着できた乗員・植民者の重量で勝利段階が決定されます。

ちなみにInterstellar単体でプレイするほか、Colonizationのプレイ中やプレイ後に太陽系外へと離脱した恒星船を用いてプレイするオプションも用意されています。この場合はColonizationでの得点に、InterstellarでのVPを追加したものが最終的なスコアとなります。

というわけで今回のGGGでのプレイですが、インスト&和訳テストを兼ねて、4人でGMとクルーを分担した協力ゲーム形式でのプレイを実施。これはプレイヤーの負担も少なくなかなか好評で、この形式なら例会でも十分遊べることが判明。

しかしプレイの結果は、最終的に9ターン108年をかけてAlpha Centauriに到達するも、同中の犠牲者が多発。最終的に惑星に降り立った植民者は2枚のみと、判定は敗北に終わりました。無念。

◆Alpha Centauriの司教

そんな今回のプレイで、ひときわ存在感を放っていたのがforger氏担当の植民者「司教様」ことバチカンのオブザーバーVatican Observersです。

人類初の恒星間植民という偉業に、20代の若さでローマから派遣されてきた彼は、NASAのクルーとともに最初の当直勤務に従事。ベテランのNASAクルーの薫陶で成長し、NASAクルーが事故死した後は、船内の精神的支柱として活躍します。しかしさすがに50代を超えると肉体の衰えも見えたため、休養のため人口冬眠装置へ。Alpha Centauri到着までしばしの休養となります。

しかし度重なる事故やクルー同士の抗争により、最終減速を開始する頃にはベテランクルーが相次いでリタイア。不安に駆られた第二、第三世代のクルーにより、地球世代の最後のクルーとして到着前に蘇生されます。

しかし数十年ぶりに船内に復帰した司教様が目にしたのは、新世代のクルーと対等な立場で、自意識を持ったロボットが闊歩する異様な船内社会。この神をも恐れぬ所業に激怒した司教様は、船内統治をロボットの人権を認めない制度に無理矢理変更(「司教様」による反乱発生で反乱側の勝利)。これに精魂を使い果たした司教様は、Alpha Centauriの土を踏むことなく到着前に死亡します。

しかし残されたクルーたちも、司教様の残した厳格な体制にストレスが蓄積。些細な事故で次々と命を落とします。そして唯一残されたロボットが、誕生直後から資源節約のため人口冬眠装置に入れられていたため難を逃れた、第三世代クルー最後の生き残りを蘇生。最終的にこのロボットと第三世代クルー、Alpha Centauri到着後に誕生した第四世代クルー各1枚だけが同星系の地球型惑星に降り立ち、人類初の太陽系外の植民地を築いたのでした。

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