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The Greatest Day : SoGC 2015/12/27

前回が年内最終回かと思いきや、さらに歳末開催となったソフィアゲームクラブ。
今回は2015年の積み残し、The Greatest Dayの輪講お試し会をForeigner氏と開催してきました。

The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold - MMP()

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中隊ユニットの作戦戦術級シリーズ、Grand Tactical Seriesノルマンディー編の第1弾。英軍戦区を海岸からカーンまで、4枚+αのマップに収録。キャンペーンゲームでは上陸から一週間を扱います。シナリオはミニマップからキャンペーンまで全18本。The Devil's Cauldronで好評だったシナリオ専用マップも復活。さすがに基本セット16枚のカウンターシートにシナリオ用ユニットセットを付け加える余裕はなかったようですが、価格相応の至れり尽くせりの内容です。

Grand Tactical Series v2.0

本作The Greatest Day(TGD)のプレイには、GTS v2.0のルールを使用します。ただしv2.0の冊子はゲームに添付されておらず、同梱のGTS v1.1にTGD特別ルール集"Exclusive Rules"の冒頭に掲載されているv2.0パッチをあてて使用することになります。旧作経験者であれば"Exclusive Rules"で差分を把握すればプレイ可能ですが、本作で初めてGTSに触れる方には少々面食らう構成です。

問題のv2.0の内容ですが、メジャーアップデートのナンバーが示す通り、システムのコア部分にもいくつか大きな変更が入っています。今回の読みあわせで判明した大きな変更点は、おおむね以下の3点です。

師団独立部隊の運用:これまで独立したフォーメーションを構成していた師団直属の独立部隊と砲兵部隊が、いずれも単独では活性化できなくなりました。これらは通常のフォーメーションの活性化時に、該当フォーメーションのリーダーの"Attachment Rating"の範囲内で適宜配属され、同時に活性化するよう変更されました。連隊・旅団基幹の戦闘団を適宜編成する格好です。

砲兵の運用:迫撃砲や一部自走砲を除く砲兵は、Artillery Parkに展開している場合のみ、観測者とコンタクトしての間接射撃が実施可能となりました。また視界外のArtillery Parkに対する対砲兵射撃が、標準ルールとして追加されています。これまで死にルールだったArtillery Parkが、砲兵運用のコアとなった格好です。

突撃の手順変更:これまで対装甲目標や塹壕戦でのみ要求されていたBravery Checkが、すべての突撃実施時に必要となりました。また射撃戦が同時判定から防御側先射ちに変更。射撃戦も3ラウンドから2ラウンドに短縮されており、全体的に防御側有利に変更されています。

※2015/12/29 突撃手順に関するフロー誤読を削除。

そのほか細かいところでは、射撃におけるFire Zone間移動や、目標ステップ数など、頻繁に使用するDRMも変更されていますので、チャート類も目を皿にして眺めておくことをお勧めします。

というわけで"Attachment Rating"の追加や砲兵の細分化など、ユニットレーティングから手が入っているため、v2.0のルールをそのまま旧作に適用することはできなくなっています。The Devil's Cauldronのリプリントがv1.1で実施されるというアナウンスを不思議に思っていたのですが、こういう事情であれば納得です。バージョン並立状態は正直勘弁していただきたいところですが。


LS, The Black Baron, 1944/6/13 0900.

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まずは最小の練習シナリオ。Villers-BocageにおけるWittmannの戦いを再現するわずか1ターンのミニシナリオです。登場する独軍ユニットはタイガー中隊・小隊各1ユニット。対するは英軍第22戦車旅団の7ユニット。これを先攻の独軍がWittmann特別ルール「1回の活性化で4連続アクション」でどこまで切り崩せるかのパズルとなります。勝利条件としては、わずが2枚の独軍チットで英軍4ステップを撃破してHill 213を確保し、英軍の反撃を撃退しなければなりません。

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今回はひさしぶりのGTSとv2.0を確認しながら、陣営を入れ替えて計2戦。対戦用としては微妙ですが、移動と戦闘の確認にはなかなか面白いシナリオでした。プレイ時間は各1時間弱。


IS5, Day of the Tiger, 1944/6/13 0700-1300.

ひとまずGTSの基本を思い出したところで、1枚マップシナリオへ。先のThe Black Baronの範囲を拡大し、英軍第22戦車旅団のVillers-Bocageへの進入から、午前中一杯の戦闘を扱うシナリオです。英軍は第22戦車旅団の主力が登場。独軍も4ユニットに倍増しての対決となります。

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今回のN村は英軍を担当。勝利条件のVillers-BocageとHill 213に行軍モードで滑り込むと、続くダイレクトコマンドでCPをつぎ込んで歩兵部隊を戦闘モードに展開。独軍の登場を待ち受けます。

対する独軍は、まずWittmann率いるタイガー2ユニットがシナリオ特別ルールにより英軍の存在しないヘクスに忽然と登場。独軍Foreigner氏は、両ユニットをHill 213南面に登場させ、丘下に展開するファイアフライ隊を瞬殺。丘上の森に布陣する英軍歩兵中隊に対する戦車突撃を敢行します。

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しかしここで英軍第1大隊A中隊が驚異的な粘りをみせ、タイガー中隊の突撃を2度にわたって撃退。むしろ後詰に丘を登ったファイアフライ隊が、頭を見せたとたんに瞬殺される有様で、拠点に篭った歩兵の粘り強さを見せつけます。しかしさすがに奇跡も3回は続かず、独軍の準備砲撃でA中隊は壊滅。ファイアフライの臨機射撃を跳ね返しつつ、悠然とタイガー中隊が丘を登ります。

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一転して攻撃する立場となった英軍は、Villers-Bocageの守備隊から歩兵2個中隊とファイアフライ隊を引き抜くと、反撃の準備に着手。ファイアフライ隊の支援下で、森を伝っての歩兵突撃を試みます。戦車への歩兵突撃など開豁地であれば自殺行為ですが、森のある丘上ではタイガー中隊も道路沿いに行軍隊形(地形効果無効&火力低下)で布陣するしかありません。しかしこの局面で、英軍歩兵は突撃前のBravery Checkに失敗。タイガー戦車に怯えた歩兵は、突撃を拒否して森に留まる醜態をさらします。

続く終盤には、独軍は増援部隊を丘の東側に迂回させて安全な連絡線の確保を、英軍は再突撃に向けての準備を試みます。最終的には英軍最後のチットで、ファイアフライ隊の支援射撃でタイガー中隊の撃破に成功。タイガーの消えた丘上に最後の2CPで英軍歩兵が駆け上り、独軍4号中隊の臨機射撃をかわして登頂。最後の最後で英軍の逆転勝利に終わりました。プレイ時間は2時間強。

2013年の猿遊会で燃え尽きて以来、実に2年ぶりのプレイとなりましたが、やはりGTSは面白い。TDC/WED同様に、また数年間は楽しめそうな感触です。ノルマンディーの戦場でも、またお付き合いお願いいたします>関係各位

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