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2019年N村的ベストウォーゲーム

2019年も年の瀬。今年も恒例の「2019年N村的ベストウォーゲーム」の時期がやってまいりました。
選考対象は例によってウォーゲーム界の流行や新作とは関係なしに、N村が「2019年に初めてプレイした作品」です。
過去分はこちらから→「年間ベスト

Brazen Chariots: Battles for Tobruk, 1941 - MMP()

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Battalion Combat Series(BCS)の第3作。1941年の北アフリカを舞台に、連合軍による一連のトブルク救援作戦をあつかいます。最大のクルセイダー作戦キャンペーンこそ3枚マップに21ターンという重量級ですが、他の作戦は1枚マップ。取り回しの良さも魅力です。
個人的には第1作、第2作での米軍同様、この短期間で試行錯誤する英軍機甲部隊の変遷を追体験できたのは得難い体験でした。

 

Arc of the Kaiser's Last Raider - One Small Step()

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第一次世界大戦のインド洋におけるドイツ海軍の通商破壊戦を背景に、この南洋のどこかに隠された欧州大戦の行方を左右する伝説の秘宝を見つけ出す、極秘任務を帯びた独軍艦長の冒険……という設定の冒険小説のプロットを作る、1920年代のパルプフィクション作家をプレイする、というメタ構造の一人用ゲーム。
率直に言ってアートワーク以外のルールライティング、システムとも全部雑なゲームなのですが、「パルプマガジンだから仕方ないね」ですべて片付く設定は天才的。仕方ないと思えない人は絶対に近づいはいけないタイプのゲームですが、ツボにはまったN村は十二分に楽しませていただきました。
今年のMirandaは「War in the MegaCity」「Operation Serval」とことごとくツボにはまり、久しぶりにMiranda節を堪能させていただきました。

 

Pax Pamir 2nd - Wehrlegig Games()

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2015年にSierra Madre Gamesからリリースされた初版を、オリジナルデザイナーのCole Wehrleがセルフリメイクした第2版。19世紀のアフガニスタンで英露が鍔迫り合いを繰り広げたグレートゲームを、現地有力者の立場で勝ち馬に乗ることを目論むマルチゲーム。
煩雑化していまひとつ評判の良くなかった拡張キットの要素を取り入れたうえで、オリジナル以上の簡略化を果たしたディペロップが見事。近年ユーロゲーム方面でも注目されつつある、Wehrleのデザイナーとしての成長を感じたリメイクでした。Butterfieldの「SpaceCorp」と悩みましたが、今後の活躍に期待を込めてこちらを推しておきます。

 

◆以下次点

いくつかは上で言及していますので、それ以外で。
「PACIFIC GO」(堀場工房)は資源問題以外のすべてをそぎ落としたデザインが秀逸でした。
「Pax Transhumanity」(SMG)はここ10年の同社作品では最も完成度が高いゲームでしたが、父子のデザイン感の違いから選外に。やはり好みはウォーゲーム文法のゲームなんですよね。

◆2020年課題作

2019年の積み残しからは、8年ぶりのDowntown系復帰となるか、「Red Storm」(GMT)が待機中。また既に基本ゲームのプレイは済ませていますが、本命の上級ゲーム対戦が未着手のため「Bios: Origins 2nd」(SMG)は2020年評価送りへ。
2020年の新作からは「High Frontier 4 All」(SMG)とそのライバル「Stellar Horizons」(Compass Games)のハードSF大作が控えています。とりあえずHF4Aの翻訳にほとんどのエネルギーが割かれそう。
The Gamers系列の新作は2020年はなさそう?あるとすればRace For Bastogne(GTS)とHungarian Rhapsody(OCS)でしょうか?
とりあえずはOriginsとDowntownのリハビリから手を付けることになりそうです。

 

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