« Twilight Struggle : 家庭内 2021/08/08 | トップページ | Labyrinth : 2021/09/23 »

Panzers Last Stand : PBT 2021/09/06-20

この夏はOCS, BCSとも期待の新作がリリースされたにもかかわらず、昨今の情勢からなかなか対戦の目途が立たず。仕方ないのでバージョンアップされたシステムのリハビリを兼ねて、ひさしぶりのTwitter垂れ流しプレイを実施してみました。

Panzers Last Stand - MMP()

Battalion Combat Series第4作。包囲されたブダペストをめぐる1945年1月の「コンラート作戦」、そして続く3月の「春の目覚め作戦」を収録したマップ4枚のビックゲーム。とはいえシナリオは1マップ5ターンから大小さまざまな時期と範囲の10本を収録。また本シリーズで初登場となる、末期東部戦線の面々も見物。特にThe GamersブランドのOperation Combat Seriesからは、同範囲をあつかったHungarian Rhapsodyが昨年先行してリリースされており、大隊/旅団級(BCS)と連隊/師団級(OCS)での同テーマの表現の違いも見所のひとつです。

特に戦術級ゲームではまとめて「駆逐戦車っぽい何か」として、スペック以外に差がない扱いであることの多いソ連軍SU突撃砲シリーズについて、既存のBCSルールの枠内で運用の異なる3タイプに綺麗に分類されていたのは唸らされました。こういったハードウエアの性能差と、部隊運用違いの双方を体験できるのは、作戦戦術級スケールならではの醍醐味でもあります。

また本ゲームの新要素としては、フォーメーションごとに活性化の重み付けを変えるルールが追加されています。限定された「攻勢(Surge)」を割り当てると活性化が有利になる、「第2梯団」より「第1梯団」を先に活性化させなければならない、といった具合です。さらに未活性のフォーメーションが損害を被った場合、指定された活性化区分から「誘発(Spoiled)」というマイナス修正の付く区分に強制的に変更されてしまいます。このためどのフォーメーションに強力な活性化を割り当てるのか?またどこで先手を取るのか?といった駆け引きが重要な要素となっています。これはなかなか面白い試みです。

さらに本作からはシリーズルールが2.0にアップデートされています。新要素では、準備防御での疲労回復、指揮範囲外の行動制限、長射程支援による直接射撃の削除、ストップ射撃戦の敗北の完了→停止への変更、直接射撃の効果減、あたりが目立ったところです。

5.8 Days of Battle: Opening Blows to Komarom (Small) - (1945/01/06-09)

今回のお題は、ブダペスト北西のドナウ北岸。南岸でブダペスト救援の攻勢に出た枢軸軍の息の根を止めるため、第6親衛戦車軍が北岸を50kmを突っ走り、コマールノのドナウ川橋梁で枢軸側の兵站をカットすることを目論むクロスカウンターを仕掛けた、というシナリオです。実にOCS的なアプローチで、全4ターンでコマールノ市街2ヘクスの双方を占領すればソ連側の勝利となります。

Pls-s58-t00101a

結果は親衛軍団5個の攻勢を受け止めた枢軸軍3個師団が、ハンガリー軍セント・ラースロー師団が壊滅、第8装甲師団も半壊に近い損害を受けながら、執拗な側面攻撃でソ連軍の足を止めコマーロムの完全占領はならず。枢軸軍のギリギリの勝利となりました。「やはりあの橋は遠すぎましたな」

シナリオの感想ですが、増援合わせて両軍合計8フォーメーション。わずか4ターンですが、攻めるソ連側は進撃路の選択とダイナミックな突破が、守る枢軸側も積極的に反撃してイニシアチブを奪いに行くアグレッシブなシナリオでした。特別ルールもほとんどなく、これは本作およびBCSの初プレイにもお勧めです。

ちなみに本ゲームには、このまま続けて枢軸軍の反撃までを扱う全17ターン「ドナウの北側だけキャンペーン」も収録されています(5.7)。こちらは枢軸側に第20戦車師団と第153野戦訓練師団が登場してくるのですが、今回の戦況では反撃はかなり辛い戦いになりそうです。

|

« Twilight Struggle : 家庭内 2021/08/08 | トップページ | Labyrinth : 2021/09/23 »

BCS」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Twilight Struggle : 家庭内 2021/08/08 | トップページ | Labyrinth : 2021/09/23 »