Arracourt : GGG 2022/04/10
今月のGGGでは、ひさしぶりの重厚なウォーゲームを開催。たまにはこちらでも、こういう作品を広げます。
Arracourt - MMP(→)
Battalion Combat Series第5作。戦場は1944年9月のアラクールの戦い。南北からの突破でナンシーを包囲した米軍第4機甲師団に対し、独軍第5装甲軍が2個装甲旅団を主力とする反撃を試みたこの戦いを、本シリーズ初の5/8インチユニットで、プルマップ1枚のコンパクトな戦場に6本のシナリオで収録しています。BCSシリーズとしては手軽にプレイ可能な入門用という位置づけで、特別ルールもわずか3ページ。経験者なら即プレイ可能です。
個人的な見所は、独軍の主力となる第111と第113の両装甲旅団。こちらは装甲擲弾兵2個大隊と戦車2個大隊を基幹とするフォーメーションで、編成に砲兵大隊を含まないのがポイント。要するに司令部の固有砲撃力がゼロということで、本シリーズ経験者にはこれだけで危険な香りが漂います。実際のプレイでも攻撃には制圧火力が足りず、守るにしても歩兵が少なく戦線が張れず、帯に短し襷に長し。対する第4機甲師団はCCA/CCB/CCRと、3つの諸兵科連合コンバット・コマンドがそれぞれ独立したフォーメーションとなる重厚な編成。単なる戦力の大小や戦車の数ではなく、こうした運用面から様々な編制の長短を体験できるのが本シリーズの魅力です。
5.5 Battle of Arracourt (Small) - (1944/09/19-22)
今回は3年前にBrazen Chariotsをインストして以来という、S木氏をお相手にリハビリ戦を開催。まずは「アラクールの戦い」のメイン部分を抜き出した、マップ北半分4ターンのこちらから。
S木氏率いる独軍は、緒戦で第111装甲旅団がアラクールのCCA司令部を蹂躙することに成功。第4機甲師団を北部に追いやることに成功します。しかし翌20日には南部からCCRが到着。横合いから殴りつけてアラクールを奪回。この過程の戦車戦と「バズーカ・チャーリー」の戦車刈りで虎の子のパンター大隊が壊滅し、独軍投了でひとまず終了としました。
感想戦では、独軍が唯一優位な戦車戦で米軍を削れば勝機があるのでは?とするN村と、戦車戦では補充に劣る独軍必敗でバランスに問題があるのでは?というS木氏で喧々諤々に。手軽なシナリオですので、これは再戦検証してみねば。
5.3 Battle of Luneville (Small) - (1944/09/18-19)
続いては陣営を入れ替え、南半分序盤戦のシナリオへ。独軍2個装甲旅団に加えて第21装甲師団と第15装甲擲弾兵師団が、米軍第2騎兵グループの警戒線を食い破りながら三方からLunevilleに迫り、さらに救援の米軍CCA/CCRが駆け付けるという、わずか2ターンの速攻シナリオ。
こちらの独軍N村は、初日に第113装甲旅団がLunevilleに取りつきますが、2CGのスクリーンに手間取り、市内へのCCRの後詰を許します。続く2日目には、第15擲弾兵師団が市街の北側から回り込み、籠城するCCR機械化歩兵を完全に包囲。さらに戦車まで投入した市街戦で守備隊を削りますが、制圧火力が足りず一歩及ばず。「あと1個砲兵大隊があれば」というところで力尽きました。
1944年9月18日フランス、ナンシー東部。 pic.twitter.com/UL04IyEoTj
— N村 (@enumura) April 10, 2022
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