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The Chaco War : RBT 2022/10/08

急遽空いてしまった三連休の初日に、ラテンアメリカ友の会より最新作に着手してみました。

The Chaco War 1932-1935 - World at War #86 ()

戦間期もOKなのか、World at War誌の最新作。連隊ユニット、3か月ターン、50kmヘクスのスケールで、足掛け3年にわたるチャコ戦争全体を再現する作戦級ゲーム。先輩のCommand Magazine #12「The Chaco War」が大隊、1か月、15kmですので、おおむね一回り上のスケールになります。そういえばカウンターも1/2インチではなく5/8インチですね。デザイナーはお馴染みのJavier Romeroです。

Waw86-tcw-2022100833a

システムはおおむね普通のメイアタック作戦級ですが、移動-1次戦闘-浸透移動-2次戦闘のシークエンスが特徴。浸透移動はZOC無視の1ヘクス移動(ZOC間直接移動は判定あり)。第一次大戦を経て、ドイツ人の軍事顧問が指導した効果でしょうか。

両軍を悩ませた荒野であるグラン・チャコ効果は、移動中に道路、鉄道以外でブッシュに入ったすべてのユニットは消耗判定というもの。消耗すると戦闘力が低下し、浸透移動も不可。ターン終了時にはステップロス判定を要求されてしまいます。またこれとは別に、ターン末に軍全体の消耗判定があり、結果により指定ステップ(2-4ステップ)が強制的に除去されます。この判定は補給源から最も遠い司令部までの距離で修正され、これで両陣営の攻勢限界がコントロールされる格好です。

また部隊だけではなく、両陣営には名前付きの指揮官ユニットが登場。効果は兵站を担当させた場合は毎ターンに支援アセットの獲得ためのロールの修正。前線で陣頭指揮させた場合は、戦闘ロールの修正値となります。パラグアイ軍指揮官は基本的に有能ですが、ボリビア軍指揮官の戦闘効果は戦闘ごとにランダムです(期待値はマイナス)。さらにボリビア軍があるターンに攻撃を実施する場合、いずれかの攻撃に必ず指揮官を参加させる必要があります。もちろん更迭による強制交代のルールも用意されています。

さらに戦争前半と後半に分かれた、時期ごとのランダムイベントも登場。根本的に地味な戦争ですが、先行するコマンド作品と比較するとスケールを大きくして補給のシーソーゲームだった戦争全体の再現を容易にしたうえで、大味になってしまう細部をイベントとアセットで味付けした方向性は順当な進化でしょう。

というわけで今回は、ルールを確認しながら前半5ターンのソロプレイを実施。戦端を切ったボリビア軍が、この期間に戦線を突破して東端のパラグアイ河沿岸拠点に到達できればサドンデス終了。これに失敗するとパラグアイ軍が逆侵攻する後半戦へ、という区切りとなります。

プレイの結果は例によって中継ツィートへ。消耗型で攻撃側にもきついCRTにボリビア軍が苦戦する展開に、このCRTでは史実のようなパラグアイ軍の大反攻も厳しいのでは?という懸念がありましたが、突然のボリビア軍強制攻撃イベントによる戦線崩壊に納得。プレイ感はチャコ戦争らしく、経過も正しいのですが、知らない人がボリビア軍をプレイしたら心が折れそう、という剛腕に苦笑しました。これがグラン・チャコの荒野か!

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