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2022年N村的ベストウォーゲーム

12月も下旬ですので、今年も恒例の「N村的ベストウォーゲーム」の時期がやってまいりました。
選考対象は例によってウォーゲーム界の流行や新作とは関係なしに、N村が「2022年に初めてプレイした作品」です。
過去分はこちらから→「年間ベスト

Arracourt - MMP ()

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個人的に近年もっとも入れ込んでいるBattalion Combat Seriesの第6弾。舞台は1944年フランスより、ナンシー包囲を経たアラクール戦。BCS入門作として用意されただけあって、マップ1枚に初の5/8インチカウンターで取り回しは良好。個人的な見どころとしては、この時期に編成されてしまった独軍装甲旅団の問題を、その編制と運用から身をもって体験できるのがツボでした。

Zurmat: Small Scale Counterinsurgency - Catastrophe Games ()

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アフガニスタンの辺境の渓谷を舞台に、アフガン政府軍とそれを支援する連合軍(米軍)、そして渓谷に潜むタリバンとの「小さなCOIN」を描くウォーゲーム。メインエンジンはユーロゲームからのインスパイアながら「歩き回って住民と信頼関係を築く」というCOINの現場が重視されているのは実体験ならでわ。COINシリーズやネットウォー・シリーズでは、民生活動アクションとして抽象化されてしまっている現場を見せてくれました。また本作出版の切っ掛けは昨年の米軍のアフガニスタン撤退だったのですが、そこから一年で世界が全く予想外の方向に転がったのも感慨深い。

Kazhdyy Gorod, Introductory Matrix Game - Tom Mouat ()

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内外の安全保障界隈のツールとして脚光を浴びつつある「Matrix Game」の入門用モジュール。2010年頃のウクライナを模したと思われる設定の、架空都市での政治劇が描かれます。「ウォーゲーム」とは微妙な距離感の「ウォーゲーミング」のためのツールで、実態がいまひとつつかめなかったのですが、意を決して動かしてみると意外になんとかなる。ここからの流れで「コネクションズ・ジャパン」も聴講することになり、大きく見分の広がる切っ掛けとなった作品でした。

 

◆以下次点

MMP「The Third Winter」さすが東部戦線OCSという重厚さで、持て余し気味なのが惜しい。
MMP「Race For Bastogne」シリーズひさしぶりの新作。待ちに待ったGTSでの遅滞戦闘を堪能させていただきました。
OOGames「Bloc by Bloc」可愛らしい見た目に反して、都市暴動らしさを押さえた伏兵。Brian Trainが褒めていたのもわかります。
IGD「Bios: Mesofauna」先行姉妹作の要素を半分切り捨てる剛腕に脱帽。削ぎ落してもいけるじゃないですか。

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