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Bloc by Bloc : SoGC 2022/12/04

恐らく今年最後と思われる新作が、配送トラブルの末にようやく到着。ひさしぶりのソフィアゲームクラブにて、早速人柱会を開催してきました。

Bloc by Bloc: Uprising - Out of Oder ()

架空の都市で勃発した蜂起運動を舞台にした協力ゲーム。もとはPnP版で個人的にはノーマークだったのですが、最新版のクラウドファンディングのニュースをBrian Trainが好意的に報じていたのを見てキック。無事に出版された第3版となります。

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プレイヤーは4つの蜂起派閥のひとつを担当。5x5のタイルでランダム作成された街区を舞台に、警察と対峙しながら、バリケードを築き、派閥員を動員し、ショッピングセンターを略奪して物資を集め、評議会にメンバーを派遣して闘争方針を定め、鎮圧軍の到着前に方針に従った解放区を確立しすることを目指します。
プレイヤーのアクションは、部隊数に応じた数のダイスロールし、この各ダイスを必要なアクションに分配するという、一種のアクション選択方式。出目の大きな方が、高難易度のアクションが実施できます。対する警察はカードデッキを使用し、これにより指定された街区に移動して鎮圧を実施するシステム。広義の「PANDEMICスタイル」の協力ゲームです。
COINテーマとしての見所は、略奪と評議会のシステム。略奪は街区上のショッピングセンターで実施するアクションで、実施した場合はアイテムカードを1枚獲得して廃墟にするか(「炎」マーカーを配置)、縄張りを主張して物資を守るか(「グラフティ」マーカーを配置)、いずれかを選択します。前者であればこれで終了ですが、後者の場合は近隣に設置した「互助センター」でアクションを実施することにより、毎回アイテムカードを引くことができるようになります。即物的な効果か、長期戦を見据えた兵站拠点として確保するか、悩ましい選択です。
そして評議会は、本作の勝利条件に関わる重要なメカニズムです。ゲームに勝利するためには、参加しているすべての派閥が、公開されているいずれかの勝利条件カードに記載された条件で、解放区を設置しなければなりません。そしてこの勝利条件カードをデッキから公開するためには、マップ上からユニットを割いて、評議会に送り込む必要があります。
しかし派閥ごとのユニットは1個からスタートし、最大で10個。解放区を設置するためには、ひとつの街区に各派合計6-12ユニットを集める必要があるうえに、他の拠点の守備にもユニットは必要です。対して4派閥分の勝利条件カードをオープンにするためには、最低でも各派合計で6ユニットを送り込む必要があります。ゲームを終わらせるためには評議会で闘争方針を決定しなければなりませんが、会議にかまけていては警察に対抗することができません。このユニットの配分とマネジメントは非常にタイトです。
さらに上級モードとしては、ゲーム開始時に正体カードを分配し、単独勝利可能な派閥を混入させる半協力ゲームも用意されています。

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というわけで、今回はフルメンバー4人でのインスト戦を実施。N村の担当は拠点設営にボーナスのある労働者派閥。今回のランダムマップは、警察の活動が集中する官庁街(白)と、都市解放の拠点となる公共地区(ピンク)が市街の西側に固まるなんとも悩ましい配置。蜂起側は手始めに北東の離れ小島の公園を解放すると、メトロで西部の青空市場になだれ込み、ここからの切り崩しを目論見ます。なぜか目の敵にされた囚人派が警察を引きつけた隙に、労働者と地元民の大部隊が青空市場に集結。多数のスーパーマーケットを確保した学生派からの豊富な支援を受け、解放区を設立。ここを拠点に隣接する内務省、国際物流倉庫に押し出す目論見でしたが、内務省を陥落させたところで時間切れ敗北。ちょっと評議会を軽視しすぎた失敗もありましたが、なかなか歯ごたえのある難易度のようです。

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