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HF4A, Module 5 Economy レビュー & AAR : GCS 2025/09/21

1年半ぶりのHF4A新モジュールが到着。早速プレイしてきましたので、秋のゲームマーケットの前に紹介しておきます。

High Frontier 4 All, Module 5 Economy - ION Game Design / Sierra Madre Games ()

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「High Frontier 4 All」シリーズの追加モジュール第5弾。今回のテーマは、プレイヤー団体以外の宇宙産業企業を株式市場で起業、育成するという経営・経済モジュール。このための新要素として「株式市場」ボードとその上で管理される「企業」チットを追加。またモジュール3/4で登場した、アクア基軸経済からアイソトープ基軸経済へのパラダイムシフトである「アイソバンク」と「アイソトープのマネタイゼーション」のルールが再整備されています。シリーズ構成としては「Core Game」に任意のモジュールを任意の組み合わせで追加して使用する、というスタイルを踏襲しています。

◆株式市場と企業

モジュール5では、最大で以下の8種類の「企業」が登場。それぞれ「株式市場」で指定されたコストを支払うことで、オペレーションとは別に対応するサービスを利用することができます。特に定額で大質量を打ち上げられるブースト企業、オークションやハンド上限なして指定カードを獲得できる特許企業、本モジュールではこの企業のサービスとして提供されるFINAO企業は、序盤から使い出のある優秀なサービスです。

  • 特許企業:ひとつのパテント・デッキの一番上のカードと、対応する各サポートをハンドに獲得。
  • ブースト企業:LEOに対して9質量までのブーストを実施。
  • FINAO企業:1回分のFINAO(ハザード免除)を実施。本モジュールでは、この企業のサービスとしてFINAOが提供されるため、同企業が存在しない場合はハザード免除が使用できない。
  • 融資企業:任意の数のキューブを担保として、返済期限8年でキューブx4アクアを融資する。
  • ETユニコーン企業:自身の工場で1回分の燃料補充オペレーションまたはET生産を実施。
  • ETアルケミー企業:任意の地球外軌道アンカー状態バナールに配置された白面カード1枚を黒面に裏返す。
  • ET彗星企業:枯渇状態を含め、周期サイトの探査を自動成功とする。
  • ET運送企業:任意のふたつのアンカー状態バナール間で4質量まで移動。

これらの企業はそれぞれ最大3個の「株式」を持ち、最初の株式が購入されることで起業されてゲームに登場、写真の「株式市場ボード」に配置されます。

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ボード上の中央に穴の開いたチットが各企業。企業に乗せられているトークン(キノコ状で、企業チットの小さな穴に差し込まれています)が各プレイヤーの株式。各企業で最も株式を多く持つプレイヤーが「代表」となり、後述の配当と内部投資の実施を決定します。チットの穴から見える数値が、この企業の「株価」です。新たな株式の追加や、株の売却はこの価格で実施されます。株式市場ボードの最下段の数値が、同列に配置された各企業のサービス価格です。

企業チットはこのボード上で、新たな株式が追加された場合や、いずれかのプレイヤーがサービスを購入した際に、上方向に移動し、株価が上昇します。逆に配置された株式が売却された場合、下方向に移動して株価が低下します。またこうした株価下落で最下段の赤いゾーンに突入してしまった場合、買い支えのエンジェル投資家が現れなければ該当企業は倒産。代表はペナルティの「債務不履行チット」を受け取ります。

また通常のイベントロールを実施した後に、各企業は「取締役会」を実施。それぞれ代表がパスまたは「配当支払」か「再投資」を実施します。配当支払いを実施した場合、企業を一段低下させる毎に、株式毎に1アクアが支払われます。対して再投資を実施した場合、企業が一段低下すると同時に、ボード上を一段右列に移動します。企業の資本財が改善されたことにより、より低価格でサービスを提供することが可能となるわけです。

大枠は以上の通りで、株式の購入は1ターンに1個しか実施できませんが、売却は資金が必要になった際に自由に何個でも実施できます。手持ちの資金を余らせておくくらいなら、市場に投資して産業の発展に役立てよう。プレイヤーたちがサービスを購入し、市場が活性化すれば株価が上昇して回収できるはず、というわけです。シンプルながら株式市場と市場経済を巧みにデフォルメしたシステムで、鉄道ゲーム「18xx」シリーズにインスパイアされたものだそうです。

◆アイソトープのマネタイゼーション

前述のようにモジュール3/4で登場したルールで、宇宙開発の促進によりアクアを基軸通貨とする市場が飽和し、新たに登場する希少資源であるアイソトープ燃料を基軸とした経済へのパラダイムシフトを想定したルールが最新モジュールで整理されました。

想定される経済発展の流れとしては、まず軌道エレベータや打ち上げ用マスドライバーに相当するバナールの登場により、地球軌道に潤沢な水資源がくみ上げられアクアのインフレーションが発生。この段階で「インフレ」ルールにより、ゲームシステム上のアクアを使用するすべての支払いと収入が2倍に増加します。

この次の段階として、GW/TW級スラスター用の核融合燃料としてアイソトープ燃料が精製されたタイミングで、これを基軸通貨とする「アイソトープのマネタイゼーション」が発生。以後、ゲームシステム上の決済はすべてアイソトープに置き換えられ、アクアはロケットの燃料としてのみ使用されることになります。

フレーバーとしては「Interstellar」に直結する恒星間宇宙船の膨大な燃料を集積するついでに基軸通貨として活用する「アイソバンク」構想の反映であり、またゲーム的にはアクア経済のみでフューチャーなど長期戦をプレイすると、終盤にアクアがだぶついて大味なプレイになる傾向があったため、これを引き締めるためのルールとなります。

◆モジュール5の活用方法

本モジュール、特に「アイソトープのマネタイゼーション」は、既存のモジュール1/2/3/4と併せてプレイする前提のルールとなっています。最低でも今回の人柱会のようにM1+M5の構成が必要であるため、ベテラン以外がプレイするのはなかなか大変です。

対して「株式市場と企業」のパートは、コアルールに単独で追加してもプレイ可能です。これ自体がなかなか面白い拡張であるのに加えて、特にブースト企業とパテント企業はゲームの展開を加速する効果があります。シリーズの本編としては「コア+M1/2」のラインなのですが、こちらは相応にゲームが重い。個人的には前作の「コア+M4」や、今回の「コア+M5」の構成もお勧めです。

またモジュール5には「コア+M1/2/5」を前提に、各プレイヤーが向上とバナールを所持した状態で「アイソトープのマネタイゼーション」が発生した状態でゲームをスタート。中盤までをスキップした状態からスタートするシナリオも収録されています。この設定であればフューチャーの達成も現実的な目標ですので、いわゆる「全部入り」での終盤戦を体験したいプレイヤーにはこちらも候補になるでしょう。

というわけで、モジュール3ではミソをつけましたが、モジュール4に続いて今回も好拡張。恒例の愚痴はこちらから。

 

◆人柱会

また今回は、いつものベテラン3名での「コア+M0/1/5」での人柱会を開催。企業のスタートアップから、アイソトープのマネタイゼーションまで、5サイクルのプレイで確認してきました。

GW級スラスター所有者が1名のみの状態でマネタイゼーションが発生した際には、「アイソトープなしではゲームが進まない」と他のプレイヤーから悲鳴が上がりましたが、なければ無しでコスト0のタイブレーク落札や、オークションでアイソトープ所持プレイヤーからむしり取れば問題ないな、冷静になる一同でした。

とはいえ融資企業の使い道は模索中で、これは借金プレイ上等のプレイヤーの参戦をお待ちしたいところ。人柱お待ちしております。

 

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